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アルバイト・パート募集㊾集まる募集-奨学金制度

2016-08-30

アルバイト・パートさんの採用や育成を担う皆様を、熱く応援する連載コラム。
アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂きありがとうございます。

アルバイト・パート募集のコツやポイント。
求人広告などでも今すぐできる、応募者を増やす方法・工夫の第25回。

今回は、まだ目に見えて増加している施策ではありませんが、今後増加が見込まれている「 奨学金制度 」「 奨学金返済支援制度 」ついてご案内致しましょう。

奨学金制度あり!-学費補助制度あり!-奨学金返済支援制度あり!-図

□学生の方は学費補助―社内奨学金制度あり!
□給付型奨学金制度あり!
□奨学金返済支援制度あり!

前々回ご案内のフリーター層前回ミセス層を採用ターゲットとする獲得施策に続いて、今回は高校生や大学生などの学生層から、奨学金を返済している学卒者層を採用ターゲットとする獲得施策のご案内です。

講演やセミナーでこちらの題材まで進むと、時には会場がざわめくこともある「 奨学金 」に関わる「 一歩踏み込んだ 」獲得施策。

「 奨学金制度が、アルバイト採用とどう関係するのですか? 」
「 奨学金制度って……数百万単位のコストが掛かるのでは? 」
「 そこまで踏み込まなければならないほど、採用難は進むのですか? 」

などのご質問も頂くように、流石にまだ馴染みのない方も多いかもしれません。

これまでのご案内と比べ、実施されている企業も流通、外食、メーカー、IT関連の企業や、運用は大きく異なりますが新聞社系列団体などを含めてもまだ数えられるほど。

まだまだ運用事例の少ない施策ではありますが、自社の理念や風土とフィットするのなら、今後更に厳しくなる採用難に立ち向かう力強い制度になるはずです。

奨学金受給者推移グラフ-1998年38万人11.2%→2015年134万人38.4%-厚生労働省「国民生活基礎調査」2010年~2015年データを元に弊社作成

近年、少子化が進む一方で高等教育の進学率は上昇。

もう一方で大学・短大・専門学校などの授業料は高止まりし、奨学金の給付者数や受給率は上図のように時代と共に急増しています。

現在、日本最大の支援機関である独立行政法人日本学生支援機構 ( 旧日本育英会 ) の奨学金受給者だけでも、大学・短大・専門学校生の約2.6人に1人が奨学金を受給

他の機関や団体からの奨学金を含めると、ざっと2人に1人は何らかの奨学金を利用している時代になっています。

学生生活費の収入源-割合推移-1990年奨学金5.8%アルバイト21.3%→2014年奨学金20.3%アルバイト16.3%文部科学省「文部科学統計要覧」を元に弊社編集・作成-

片や奨学金給付者の増加に従って、社会問題になりつつあるのが奨学金の返還問題です。

上記のように学生生活を送るための収入源として奨学金の割合は急増

統計上も2008年以降はアルバイト収入と逆転……という現状の中、日本の奨学金の大部分は返還を伴う貸与制度になっているため、奨学金受給者の多くは経済的負担に加え返済の不安など心理的負担も抱えます。

多くの奨学金の返済期間は平均すると15年~20年に渡るため、大学を卒業し社会人デビューの数か月後から40歳前後まで返済を続けるケースも多く、社会人として最も成長する時期に漠然とした不安や負担を感じなから……という憂いのお声も数多く頂いています。

奨学金制度や奨学金返済支援制度を導入される企業様は、この辺りへの問題意識も含め

「 人は最も重要な経営資源 」
「 経済的、心理的な負担を軽減し、伸び伸びと成長できる環境を 」
「 共に働く人達が学ぶための奨学金で負担を抱えるなら、踏み込む企業があっても良い 」

と、それぞれ人材確保だけに留まらない「 使命感 」のような価値観も口にされています。

学びたい、成長したいと選択した奨学金が、逆に十数年の負担になるというパラドックス。

2人に1人が奨学金を利用している時代の中、企業として、まずは共に働く人たちからでも、何かできないか……という想い溢れる制度に出会い、胸を打たれたこともありました。

奨学金を受けている層は優秀な人材も多く、企業にとっても貴重な人材層。

共に働く人たちがハッピーになり、企業もハッピーになり、社会もハッピーになるのなら、社会問題になりつつある奨学金に、一歩踏み込む制度を持つ企業があっても良いのでは……というわけです。

これから進学する高校生には…入学金・授業料、入学後の大学生・短大生には…授業料、奨学金返済中の学卒後のフリーターや転職層には…奨学金返済支援-図

実際の運用は企業によって様々ですが、

☞自社でアルバイトをしている高校生に向けての告知や、進学予定の希望者への説明会
☞原資設計に合わせ、「 対象人数を限定 」し社内推薦や面接選考を経ている運用が多い
☞実際の奨学金は、入学金・授業料の全額から、半額、月○万円など多種多様
☞勤務要件は週20時間前後が多いが、週4~5時間以上と緩やかな要件も増加
 ( 実際は、夏休みや春休みなど準レギュラーになるケースも多い )
☞卒業後、新卒として自社または同業界などへの入社で全額から半額や1/3を返済免除
 ( 自社及び業界への優秀な新卒採用への補完機能を兼ねている運用が多い )
☞前提として労働基準法第16条及び第17条を鑑みた丁寧な設計
 ( 第16条-賠償予定の禁止、第17条-前貸金相殺の禁止 )
☞人材確保だけに捉われず、社会貢献、業界貢献という価値観での設計・運用が好効果

などが主なポイントで、地域によって一部自治体で実施されている奨学金返還支援補助金との連携や、繋がりある民間団体との連携の動きを始められている企業様もございます。

また、実施にあたっては、これまでのご案内と同様、業種や職場の状態によって職場創り現場マネジメントのブラッシュアップも大切なポイントになるでしょう。

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