アクトビジョン 人と組織の未来のために

変化への適応⑥-縁を大切にする組織

2015-10-15

「 シェーン……カムバーック! 」

遠く聳える山々にこだまするジョイ少年の声。

ゆっくりと馬に揺られ、少しずつ遠ざかるシェーンの後ろ姿……。

西部劇の不朽の名作 「 シェーン 」 のラストシーンですが、あの印象的なメロディと共に、懐かしく思い出される皆様もいらっしゃるかもしれません。

Shane!Come_back!

いきなりの 「 シェーン 」 に、シェー……ん?と驚かれた皆様、大変失礼致しました。

今回は 「 変化への適応 」 のまた別の側面からのキーワード、「 カムバック 」 についてのご案内です。

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皆様の組織では、退職したアルバイト・パートさんが 「 カムバック 」 し易い風土や制度は整っているでしょうか?

以前募集採用のヒントの項でも少しだけ触れましたが、終身雇用の時代には馴染まなかった 「 離職者の復職 」 も、時代の変化と共に重要な人材戦略の一つになってきました。

最近は、リタリーリクルーティングという名称で、

ソーシャルリクルーティング…フェイスブック、ツィッター等SNSを活用した採用手法

リファラルリクルーティング…従業員、取引先等から友人・知人の紹介を募る採用手法

ダイレクトリクルーティング…経営層や採用担当者が自ら人材を探しアプローチする手法

などと共に、新たな採用活動手法として急速に広がってきてもいます。

「 復職制度 」 「 再雇用制度 」 「 カムバック制度 」 「 ジョブリターン制度 」 等など、各企業で様々な名称で活用されていますが、共通するのは

「 既に自社の理解・共感度が高く 」

「 即戦力若しくはそれ以上に成長した人材 」

を容易に採用できる…という点。

アルバイト・パート層の多い組織では、離職時の 「 ジョブリターン資格カード 」 の発行や 「 フレキシブルジョブ資格証 」 の授与式等、資格要素やイベント性を交えた工夫も増え、

「 カムバック制度の導入で、求人費が大幅に削減できた 」

「 ジョブリターン制度の活用で、人材に恵まれ、充実した繁忙期に繋がった 」

など様々な効果や成果を生み出しています。

もちろん、正社員層への活用も拡大。

こちらは緻密に設計・運用されている大企業の事例だけでなく、人と組織のいっそう親密な関係性に支えられた、中小企業の成功事例にも数多く出会います。

労働力人口が減少に転じ、ゆっくりと進行している時代。

「 結ばれた縁を大切にする 」 人材戦略……も、変化への対応の一つの形です。

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他の人事制度や仕組みと同様、こちらも制度の内容や運用ルールばかりが注目されますが、活用にあたり最も重要なのは、「 カムバックし易い風土 」 が醸成されているか……という点です。

「 リタリーリクルーティング 」「 カムバック制度 」 が充分に活用されている組織の共通点は、制度内容や運用ではなく、「 人と組織と仕事の関係性がすこぶる良好 」で、仕組みが 「 組織風土とフィットする 」 ところにあります。

自社や自組織で働く充実度。

その仕事のやりがいや喜び。

共に働く仲間、チームとしての良好な関係性……。

「 カムバック 」 の制度や仕組みが充分に活用されるためには、まずこういった土壌の醸成が大前提になるわけです。

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この意味で、「 カムバック 」 の対極に位置しているのが 「 代わりはいくらでもいる 」 といった価値観です。

活性スパイラルに舵を切る 」 でも触れましたが、5人採用しても6人辞めてしまった……なかなか定着してくれない……などのお悩みの裏側に、所詮アルバイト・パートだから……いつでも入れ替えれば良い……等の価値観の影はないか、照らしてみることも大切です。

先日、採用や人事を担う方々と、

「 各組織の人材戦略の活性度は、カムバック制度がイメージできるかで測定できる 」

という話題で大いに盛り上がる機会を頂きました。

「 カムバック 」 がイメージできる組織は、

「 働いた経験が、充実した時間として思い出されている組織 」

「 共に汗を流した上司や同僚を、笑顔と共に思い浮かべられる組織 」

でもあります。

変化する時代の中、組織活性度や人材戦略の活性度を測る視界……の一つにもなりつつある「 リタリーリクルーティング 」や「 カムバック制度 」 。

労働力人口の減少が進む現在。

代わりはいくらでもいる……という時代は、ラストシーンのシェーンのように、ゆっくりと遠ざかっていくようです。

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