アクトビジョン 人と組織の未来のために

アルバイト・パート採用の現状-ミクロ視界とマクロ視界

2015-09-10

企業経営や店舗マネジメントを担う皆様をはじめ、人材採用や人材育成を担う皆様にお贈りする、組織活性化のヒント集。

アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂き、誠にありがとうございます。

 
ご案内しているアルバイト・パート採用を取り巻く現状。

前回ご案内の 「 求職者数 」 が減少し続けている……という現実。

その背景を見ていく時、

「 アベノミクス効果による景気回復のため 」

というお声も頂きます。

確かに、景気の動向と有効求人倍率は、これまで密接な相関関係を示し続けていました。

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上記のように、景気が良くなると企業側が採用難となり、景気が悪くなると求職者が就職難となる……のがこれまでの常識。

しかし時代の変化の中で、それはミクロの視界だけの 「 これまで 」 の常識になってしまうかもしれません。

少し俯瞰して、マクロの視界で捉え直すと、更に大きな 「 時代の変化 」 が迫ってきているのが身に沁みます。

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上記は国立社会保障・人口問題研究所が平成24年に発表した 「 日本の将来人口推計 」 からの20~64歳人口の推計です。

20歳から64歳という、日本の 「 現実的な 」 労働力人口が、史上初めて減少へ転じて既に15年以上が経過。

マクロな視界で時間軸を広げ、例えば2060年までを俯瞰すると、2000年約7870万人だった 「 現実的な 」 労働力人口は約4100万人……。

もう少し身近な、東京オリンピックの2020年でも6780万人と、「 現実的な 」 労働力人口そのものの1000万人以上の減少です。

私の生まれた青森県の人口は現在約132万人。

富士山を仰ぎながら育った静岡県の人口は約370万人。

前々回ご紹介した都府県は、「 人口上位都府県 」 でもありますが、東京都の約1340万人は別格としても、神奈川県約910万人、大阪府885万人、愛知県745万人……。

こう見ていくと、1000万人以上の減少……というスケールの大きさが改めて迫ってきます。

更にその15年後は約5910万人という推計……。

「 現実的な 」 労働力人口6000万人以下の時代が、もうそこまで近づいてきています。

出生数推移

上記のように、進む少子化。

1940年代後半260万人以上を推移していた出生数は、1973年の約209万人を最後の峠とし、以降マクロの視界では長い間、減少期が続いています。

昨年推計の約100万1000人という出生数は、正確な統計が残っている1899年まで遡っても、最も少ない出生数……。

今後、仮定として1960年代のように出生数が上昇に転じても、彼ら彼女らが成人するのは、その20年先です。

現在、日本は、これまでどの国も経験したことのないほどの、急速な労働力人口の減少……という大きな流れの中にあるわけです。

 
ミクロの視界では、景気と求人倍率の相関関係はもうしばらく続くでしょう。

けれどマクロの視界では、新たに求人募集をするにしても、幾つかの県の人口に匹敵する程のスケールで労働力人口全体が減少している……という現実。

その変化の速さを目の当たりにする時、企業経営者の皆様をはじめ、採用や人事を担う皆様の多くが改めて強い危機感を募らせます。

 
次回からはこういった変化への対応……について、幾つかの形を見ていきましょう。

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