アクトビジョン 人と組織の未来のために

若者意識の変化の背景

2013-05-15

・「 コミュニティキャラ 」

・「 自己肯定による自己完結 」

・「 満足臨界の中の無意識のストレス 」

・「 社会の中の自分 」 から 「 自分の中の社会 」

・「 物質的な豊かさ 」 から 「 精神的な豊かさ 」

・「 開かれた連帯感 」 から 「 閉じられた連帯感 」

・「 もしもし 」 から 「 いいね! 」 、「 いいね! 」 から 「 シェアする 」

・「 滅私奉公 」 から 「 自分らしく 」 、「 自分らしく 」 から 「 自分サイズ 」

……。

これらは、これまでも度々ご紹介してきた 「 若者意識の変化 」 を表すキーワードです。

今回は本題から一頁寄り道になりますが、前回のご案内の補足という意味からも、その背景を少しだけ掘り下げておきましょう。

◊ ◊ ◊

今の若者たちは高度成長の時代を経験せず、失われた20年と呼ばれる変化の時代に生まれ育ってきた世代です。

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上記のように、ここ20年近くの間、日本のGDPの推移はアメリカや中国のそれと比較してほぼ横ばい

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しかし進む少子化の中で、早くから自分の部屋、居心地の良い自分だけの空間を手に入れ、マイエアコン、マイテレビ、マイパソコン、マイ携帯……と、子供の頃から欲しいと感じる前に、ほとんどのモノが揃っている……という環境の中で育っています。

「 物より思い出 」「 Priceless 」 のコマーシャルメッセージが 「 物質的な豊かさ 」 から 「 精神的な豊かさ 」 への時代をまさに言い当て、必要なモノは揃っている、欲しいモノは特にないという環境。

そこに 「 満足臨界 」 という言葉まで生まれましたが、自分サイズ……そこそこでいい……という価値観は、モノへの欲求が低下し、それまでの世代が当たり前に頑張っていた理由がなくなって、苦労して身の丈を伸ばす理由を見失ってしまったためかもしれません。

もう一方では、進むIT技術の革新で 「 携帯 」 や 「 パソコン 」 が急速に普及。

ネット、メール、LINE、SNSなど、コミュニケーション環境は急拡大していきます。

一見便利なようですが、浅く広がり続ける友好関係にメールやLINEやSNSへの返信、更新と、無意識のストレスは高まり続けます。

こういった環境の中でモノに変わって登場したのが、浅く広がる人間関係や仮想的有能感の維持をはじめとする 「 居心地 」 や 「 意味 」 という価値観です。

子供の頃から、例えば、近所の友達、学校の友達、部活の仲間、塾の友達、LINEやSNSなどコミュニティ毎で円滑な人間関係の維持のために「 キャラクター 」 を微妙に演じ分け、「 コミュニティキャラ 」 を持つ子供たちが増加していきます。 

閉じられた連帯感の中それぞれのキャラクターで認められ 「 居心地 」 良い状態を維持することが、頑張る理由のひとつになっていったようです。

仮想的有能感社会の中の自分という捉え方でなく、自分の中の社会という捉え方を拡大させます。

そのために、自己肯定によって小さく自己完結してしまう場面が増えていきますが、それが 「 居心地良い 」 という価値を充足させます。

とはいえモノに変わり 「 意味 」 も価値を高めていますから 「 社会のために役立つ 」 「 理念やビジョンに共鳴する 」 など「 有意味感 」 があることには汗を流して頑張る……という世代。

「 自分の能力を試したい 」「 経済的にも豊かな生活 」 から 「 心地良く楽しく仕事 」「 社会のために役立つ仕事 」「 意味のある仕事 」 への変遷は、激動と変化の時代の中で、モノに変わる幸せを探して生きる世代の、変化への対応のひとつなのかもしれません。

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