アクトビジョン 人と組織の未来のために

自ら成長を求める人材へ

2012-09-05

ご案内している 『 成長の主役は、あくまでも本人 』であるということ。

育成者研修では、ここで、ある西洋の諺をご紹介することがあります。

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この諺を人材育成から視点で捉えると、人を育てる際の繊細な節理が見えてきます。

成長の主役は本人……であることもより鮮明になるでしょう。

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誰でも馬を水場へ連れて行くことはできる。                     

けれど、喉の渇いていない馬に、無理やり水を飲ませることは誰もできない。

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この諺の言葉を借りれば、どんなに周到な準備をしても、どんなに工夫をこらしてみても、本人が渇きを感じていなければ、水を飲ませることまでは誰もできません。

成長のためになるよ……と美味しい水は用意できても、その先は本人次第。

喉が渇いていなければ、どんなに充実の研修も、練りに練った育成プログラムも空回りし、無理に力を入れれば 「 やらされ感 」 まで感じさせてしまうかもしれません。

 
では、どうすれば良いのか?

人が育つ組織は、この繊細な節理をしっかりと踏まえます。

水を無理に飲ませることはできなくても、喉を渇かせること、渇きに気づいてもらうこと、渇きの前に水を用意することはいくらでもできる。

成長のためになるよ……と水場へ連れて行く前に、喉を渇かせる機会を提供し、喉の渇きに気づいてもらう……ステップを踏むわけです。

こうすれば、決して飲まれなかった水も、自ら手を伸ばし飲み干されます。

成長のための美味しい水は、乾いた体にこそ、すっと吸収されていきます。

以前ご紹介した、知識やスキル等の習得前の 働くための贈り物育成のための基本構造 、そして、「 結果期待感 」 「 行動可能感 」 なども、実はここに繋がっていました。

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前回 ご案内の主体性を育むための仕組みや仕掛けの一例も、そのベースは同じです。

組織として水を用意する前に、まず喉を渇かせ、喉の渇きに気づいてもらう。

自ら主体的に決めたことに取り組む、やりがいや楽しさ。

自ら調べまとめることで、身に付く知識の面白さ。

更には、それが周りの人たちの役に立つという喜び。

Dさんの会社では、長期的な視点で捉えた自らのキャリアアップは自ら創造するものという価値観も共有しているそうです。

半年後の自分、一年後の自分。

そして数年後、〇〇歳の自分は……という自己イメージを、ひとり一人がわくわくしながら描いている組織になり、確実にひとり一人の成長スピードが上がったと言います。

至れり尽くせりでも誰かが用意したキャリアより、苦心しても自ら主体的に描くキャリア。

成長させてもらう、仕事を与えてもらう……から、自ら成長する、自ら仕事を創り出すへ。

この辺りは以前ご紹介の 「 Must Can Will 」「 目標設定 」 にも通じています。

 
Heaven helps those who help themselves.

主体性を示唆する諺が多い西洋には、

「 天は自ら助くる者を助く 」

 という諺もあります。

自ら主役となって大器たる人材へ歩む。

自ら機会を創りだし、機会によって自らを変える。

主体的に成長する人材、自律型人材が望まれる変化の時代、新入社員の変化を促す工夫は、たくさんの美味しい水を用意することだけでなく、喉を乾かす手間暇を惜しまない関わりが大きなポイントになるようです。

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