アクトビジョン 人と組織の未来のために

才に光を当てる面接

2015-05-15

『 人に賢愚ありと言えども、各々、一、二の才なきはなし 』

前回 ご案内の吉田松陰は、出会った人の 「 才 」 に光を当てることに長けた人物でした。

再航したペリーの船団に乗り込み、自ら名乗り出て野山獄に投獄された折も、松陰は囚人達一人ひとりの 「 才 」 を見て、

「 あなたは書が上手い 」 「 あなたは俳句が得意だ 」

と、書の上手い囚人からは書を学び、俳句の上手い囚人からは俳句を学んだといいます。

松陰自身は、得意だった 「 孟子 」 を講義。

囚人達は松陰のもとに集い、それまで荒んだ状況だった牢獄は、たちまち互いの 「 才 」 を発揮する学びの場へと変わっていきました。

 
「 才 」 という言葉を現代に置き換えるなら 「 才能 」 でしょうか。

別の視点では、「 長所 」 ということもできます。

松下村塾で 同志的結合 が育まれた礎では、松陰が持っていた 「 才能や長所に光を当てる 」 という姿勢が、とても大きな働きをしていたわけです。

面接選考の最終局面で 「 同志化 」 へ向かう場面でも、この 「 才能や長所に光を当てる 」 という姿勢は、とても大きな働きをします。

ある意味で、人材採用とは、応募者の才能や長所を認め、それが自社で活かされることを予見するもの……ともいえるでしょう。

入社する方も、自分の才能や長所が活かされるところでこそ幸せに働くことができます。

才能や長所を活かすからこその大きな成果や業績は、会社や組織全体も幸せにします。

以前 人材育成のヒント の項でも触れましたが、再びリクルートの人材事業のコマーシャルメッセージを思い出します。

「 仕事が楽しいと人生が楽しい 」

確かに、仕事が楽しいと毎日が充実する。

幸せに働けると幸せに生きられる。

ここで松陰に学ぶなら、その幸せに働ける仕事は、一人ひとりの才能や長所に光が当たり、一人ひとりの才能や長所が活かされるところにこそあるのです。

それは、松下村塾に見るように、同志的結合を育んでいくという側面をも持っています。

この側面から面接選考の最終局面をしっかりと照らす。

面接選考を担う皆様の、かけがえのない冥利です。

◊ ◊ ◊

ここは、以前のコラム のご案内に通じます。

「 才能 」 という言葉を和英辞典で調べると、ability、capability、capacity、talent……等と共に「 gift 」という言葉がある。

「 才能 」は、生まれるとき、それぞれに贈られた「 Gift 」 ……天からの贈り物。

英語圏の人たちの価値観に学ぶなら、それは、幸せに生きられるよう神様がくれた贈り物。

この贈り物は生まれてきた役割や使命のようなものと繋がっていて、才能や長所を活かすことで、より世の中の役に立つ……より幸せに働ける……より幸せに生きられる……。

より良く生きるために使いなさい。

その役割を果たすために使いなさい。

これは、毎春新入社員に語りかける

「 何のために働くの 」 「 どう仕事をするの 」

への道標にもなっています。

◊ ◊ ◊

そう想いを巡らせる時、面接選考の最終局面は、

「 当社の選考基準を満たしたので合格に…… 」

といった無機質なメッセージではなく、

「 ○○さんには、◇◇や◎◎という素晴らしい才能や長所がありますね。

  そういった才能や長所を、ぜひ当社で活かしてください! 」

といったメッセージで語られていくべきものでしょう。

それは、先程触れた 「 Gift 」 に通じる想いを、丁寧な言葉で包み込むメッセージ。

「 あなたは何のために生まれてきたのか 」 

「 あなたの生まれてきた役割は何か 」

「 それは、その才能や長所を活かし、当社でこんな活躍をすることではないか 」

「 同じ志のもと、わくわくする未来へ、共に歩んでいこう…… 」

包みを開くと、こんな濃密な声が隠れているものかもしれません。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》
 
←「面接力を高めるコツ5ファン化・同志化 ( モチベイト ) 」前章へ

カテゴリー: 面接力と組織活性
ページ上部へ戻る