アクトビジョン 人と組織の未来のために

「面接力」と「勘や経験」

2015-02-14

活性化する組織、進化発展する企業創りの入り口……募集採用。

企業経営者様や組織マネジメントを担う皆様をはじめ、
面接選考や人事を担う皆様を応援する 『 採用力 』 を高めるための連載コラム。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

その4つめ 評価・判断 ( ジャッジ ) に関わる面接者・評価者が注意するポイント

前回 までは評価誤差など、面接や評価における 「 誤りと偏り 」 についてご紹介させて頂きました。

ここからは、これまでのご説明の補足も含め、

面接選考における 「 勘や経験 」 「 印象や好み 」

 についてご案内していきましょう。

 
「 面接で 『 勘や経験、印象や好み 』 に基づく選考は、誤りなのでしょうか? 」

セミナーや研修で前回までのご案内を進めると、途中、こういったご質問を頂くことがあります。

勘や経験、印象や好みだけを基に判断をしては……というこれまでのご案内。

『 採用力 』 を高めるための面接選考……ということで、敢えて意図したご説明をしてきましたので、ここで改めて補足をし、押さえ直しておきましょう。

 
このご質問にはまず結論からお伝えするなら、

「 『 勘や経験、印象や好みに目を凝らすこと 』 は、決して誤りではありません 」

とお応えしています。

これまでのご案内を全て飛び越え、勘や経験、印象や好み 『 だけ 』 で評価・判断 ( ジャッジ ) をすることは決してお勧めしませんが、面接選考では種々様々な要素が複雑に絡み合う局面もあるものです。

最後の最後の難しい局面。勘や経験などが成す役割から目を逸らすことは、面接選考の限りない冥利を閉ざしてしまうことになるのかもしれません。

 
数多くの面接や採用選考を担う方々とお会いしてきて認識したのは、ほとんどの方々が勘や経験、印象や好みを否定していないところです。

取材・観察によって応募者を深く理解し、求める人物像をはじめとする様々な要素で考察、検討を重ねながらも、最後の最後は湧き上がる 「 勘や経験 」 「 印象や好み 」 を大切にして評価・判断をした……。

長年に渡って面接や採用選考を担ってこられた多くの方々は、そんなご経験を少なからずお話しして下さいます。

そして、それは決して誤った判断ではなかった……。

振り返って、確実にそう言い切れるご経験も、諸処で綺羅星の如く輝いています。

 
この頁では、まず 「 勘や経験 」 について少し掘り下げておきましょう。

勘が良い。勘がはたらく。勘が冴える。勘が鋭い……。

これまで学び培ってきたもの、積み重ねてきた豊富な経験から、どうしても湧き上がってくる勘や直感。

それが自社や自組織を熱く想い、応募者と真摯に向き合ったからこそ浮かび上がってきたものなら、そこには、得てして大いなる真実が宿っていたりもします。

採用活動の大切な最終局面。

これから、完全に目を逸らす方が誤りというものなのでしょう。

 
一例を挙げるなら、勝ち負けがすべての熾烈なプロの世界。

失敗の許されない局面の中、一手一手の判断に 「 勘や直感、培ってきた経験 」 こそが大きな役割を果たす……という日本屈指のプロの方々がいらっしゃいます。

その一手一手の判断が勝敗を分ける……そう、将棋や囲碁のプロ棋士の世界です。

将棋界史上初めて七冠を達成し、様々な記録を塗り替え続ける羽生善治さん。

インタビューに応えた数々の言葉の中には、「 勘や直感 」 の役割を教えてくれるものも溢れています。

「 ここは勝負どころ……という局面、わからないからこそ読みより勘で決めます 」

「 直感には邪念の入りようがないですよね。長く考えるというのは、道に迷っている状態でもあるんです。勝ちたいとか、余計な思考も入り込んでくる。 」

「 だから、いくら考えてもわからないときは、最初に戻って直感に委ねる……ということがよくあります 」

その判断が勝敗を分ける一手になる。失敗の許されない極限の状況。長く考えても正解は分からない。

そこでふっと最初に戻ると、そこに浮かび上がってくる瞬く煌めき……。

それは、それまで学び培い積み重ねられた膨大な経験と、邪念を排し真正面から純粋に向き合う姿勢からこそ生まれてくるもの。

だからこそ、考えつくした最後の最後、もう一度最初に戻って 「 勘や直感 」 を大切にする……。

これには、長年に渡って面接や採用選考を担ってこられた方々も、同じ想いを感じるところかもしれません。

 
自社や自組織の発展に繋がる、未来の同志たちとの貴重な出会いの場。

これまでご紹介した 5つの視点評価誤差 の視点をすべて飛び越えた 「 勘や経験 」 “ だけ ” では元も子もありませんが、それらをしっかりと踏まえ、その上で湧き上がってくる感覚なら目を凝らす価値はきっとあるはずです。

それは、あくまでも 学び培ってきた経験や、自社や応募者への真摯な姿勢が前提ではありますが、これらの前提が揃うなら、きっと面接選考の強い味方になるでしょう。

様々な要素を考察しながらも、これまで学び培ってきたもの、積み重ねてきた豊富な経験から、どうしても湧き上がってくる勘や直感。

自社や自組織を熱く想い、応募者と真正面から向き合ったからこそ浮かび上がってくる勘や直感。

羽生さんの境地に少しでも近づけるよう、日々研鑽を重ねていきたいですね。

 
この頁の最後は、アップル社の創設者スティーブ・ジョブスさんの言葉をご紹介しておきましょう。

「 そして最も重要なのは、自分の心と直感を信じる勇気を持つこと。

 それはどういうわけか、あなたが本当になりたいものを既に良く知っているから。

 それ以外のことは、すべて二の次の意味しかない 」

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