アクトビジョン 人と組織の未来のために

『キャリア・パス』整備の進め方

2013-07-10

アクトナビの藤井です。

共に働くかけがえのない仲間と、大切な組織をもっともっと進化・発展させたい……。

企業経営者様や店舗オーナー様をはじめ、
そんな熱い想いの全ての皆様にお贈りしている連載コラム。

毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
採用力を高めるためにも有効な キャリア・パスの整備 。

前回ご紹介した キャリア・パス時給マトリックス や、職能要件チェックシート

ここはセミナー等でもご質問が多いところです。

この項では 前回ご紹介のケース を一例として、『 キャリア・パスの整備 』を進める基本的な考え方を、少し補足しておきましょう。

 
まずは参加させて戴いた店長会議やスーパーバイザー会議。

そこでのヒアリングやインタビューの結果、その根底にあるアルバイト・パートさんの時給設定の考え方は、

・職種
・可能な勤務時間や日数
・勤務エリア
・成長度合いや貢献度

という4つの要素で決定される……ということが浮かび上がってきました。

「 職種 」 は、その仕事自体が生み出す価値……生産性、収益性と結びつくことが背景にあります。

「 可能な勤務時間や日数 」 は、その方がその希望条件内で働くための店長様のシフト組みの苦労や、短時間勤務でも制服やタイムカードは必要など、余分なコストとの関係性が背景に。

「 勤務エリア 」 の背景には、一般的に、都心から離れるほど家賃など物価が安くなる等の要因もあり、周辺の時給相場との関係、それによる店舗あたりの来店客数や客単価に対する元々の収益設計との関係が。

そして 「 成長 」「 発揮されるパフォーマンス 」「 貢献度 」 が向上すれば、当然、その方が同じ時間当たりに生み出せる収益・生産性も向上するので、それをしっかり処遇に反映させたい……という考え方も、皆様共通の想いでした。

これらを前提として、これまで各店長様の 『 それぞれの感覚で決定していたもの 』 を、『 組織全体としての共通の基準 』 に再整理し、誰でも運用できるものにしていく……。

例えてイメージしていただくなら、これまで、「 メートル 」 とか 「 尺 」 とか 「 ヤード 」 とか……同じものを 『 様々な単位 』 で測ってそれぞれで運用していた状態から、組織としての単位を共通にするための 「 モノサシを創っていく 」 感覚です。

その一例が、ご紹介した

「キャリア・パス時給マトリックス」

「職能要件チェックシート」

になる……というわけです。

 
ご紹介の例での基本的な考え方は、

職種 × 可能勤務時間 × 勤務エリア × 成長・成果

というシンプルな公式で現されました。

職種については、種々ヒアリングを重ね、これまでの運用と照らし合わせた結果、店舗内の全ての業務に就く“総合職”と、一部しか就かない“専門職”の2つに分類。

可能勤務時間は、実際の運用と照らし合わせ、いくつかのシュミレーションをした結果、この例では、“ 週35時間 ” を基準とする設定が最適なものとなりました。

勤務エリアも同様に進めると、最適なものは4つの分類に。

こうして、一目瞭然、誰にでも運用できる基準へ再整理が進みます。

この例で一番時間がかかったのは 「 成長・成果 」 の要素ですが、これは、店長会議などで、あえて楽しみながら設定し時間を費やしてみます。

自分達が何を成長とみなし、何を評価しているかを具体的に言語化し、現場でのパフォーマンス段階と、生産性や貢献度との関係を整理する行程は、別の副産物として、店長様自身の “ 気づき ” や “ 成長 ” にも繋がったと仰って頂きました。

そうして具体的に段階を整理し、基準を言語化して、「 職能要件チェックシート 」 に。

もちろん、導入にあたっては、

・実際の運用と照らし合わせたり、シュミレーションを重ね、将来予測も含め検証する

・導入準備期間を設け、全体へのガイダンスや、事前説明を丁寧に行ってから

・場合によっては移行期間を設ける等、現状との不整合を柔軟に解消しながら進める

など、不可欠な手順も経ています。

整備されるキャリア・パスは、誰にでも納得性が高く、長く運用し易いものでなければなりません。

だからこそ、その基本的な考え方は、とても合理的でシンプルなものになるばずです。

“ がんばったら報われる ”組織。

“ 成長することを応援している ”企業。

がんばりやスキルの向上が “ やりがい ” に繋がる仕組みを整える。

このことがもたらす利点は、もちろん採用力の向上だけにとどまりませんが、それについては、もう少し先で、また詳しくご案内させて戴きましょう。

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