アクトビジョン 人と組織の未来のために

求める人物像の明確化

2013.02.20

求める人物像の明確化①

共に働くかけがえのない仲間と、大切なチームを進化・発展させたい。
そんな熱い想いの皆様を、心から応援する募集採用のヒント集。

アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
前回 触れた、求める人物像の明確化

本来の機能、大きな副産物……と、それぞれ簡単にご紹介致しましたが、募集採用活動全体で、とても大切な役割を果たすところ。

セミナー等でもご質問が多い項目なので、少し項を割いてご説明しておきましょう。

recruiting_target_01

これまでたくさんの企業様の採用のお手伝いをして参りましたが、『 求める人物像は? 』 とお伺いすると、最も多く頂くお応えは 「 良い人材 」

次に 「 優秀な人材 」 というお応えが続くでしょうか。

「 良い人材 」「 優秀な人材 」 を採用したいのは、どの企業や組織も同じ。

では、自社・自組織にとっての 「 良い人材 」 「 優秀な人材 」 とは、具体的にどんな人でしょうか?……と更に掘り下げていくと、

・ポジティブで明るく元気な人材

・素直で成長意欲の高い人材

・コミュニケーション能力があり、協調性のある人材

・社会的な常識や、礼儀、マナーを備えている人材

・やる気があり、自ら積極的に仕事に取り組んでくれる人材

などが上位ベスト5に入ってきます。

最近では時代を反映し、この他に 「 ストレス耐性の高い人材 」「 現状にとらわれず自由な発想ができる人材 」 ……というお声も増えてきました。

ここで注意しなければならない、大切なことがあります。

上記でもまだまだ、どの企業や組織でも採用したい人物像……だということです。

またまた例え話で恐縮ですが、上記の設定では、「 良い人材 」 というお応えと同様、

サッカーチームが 「 スポーツをやりたい人 」 を求める人物像としているようなもの

で、前回触れたように、野球や水泳をやりたい人が含まれてしまうかもしれません。

『 求める人物像の明確化 』 を行うにあたっては、自分たちが目指す 「 最高の組織 」 の姿とがっちり向き合いながら、ここから 「 更にもう一歩掘り下げる 」 ことが大切なのです。

更には、もう少しサッカーチームの例えで視界を広げてみると、

・同じサッカーでもフォワードとミッドフィルダーで求める人物像は変わる

・ゴールキーパーなら、なおさらのこと

であることも見えてくるでしょう。

つまり、同じ企業や組織でも、募集・採用しようとする 「 職種 」 や 「 仕事内容 」 、「 配属しようとしている部署 」 や 「 将来担って欲しいポジションや役割 」 等によって、『 求める人物像 』 の掘り下げ方は変わる……わけです。

では、具体的にどんな視点でどう明確化していけば良いのか……。

次回は、人材要件フレームとアプローチの一例をご紹介致しましょう。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》

←「募集採用の成功法則2」前章へ

2013.02.25

求める人物像の明確化②

成長する人材。活性化する組織。

共に働くかけがえのない仲間と、この大切な組織をもっともっと発展させたい。
そんな熱い想いの皆様に贈る、人材採用のヒント集。

アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
『 募集・採用活動のコツ 』 の2つめ、『 採用目標を設定する 』 ということ。

採用目標を設定していく中で欠かせない 『 求める人物像の明確化 』

前回は、“ 更にもう一歩掘り下げる ” ことが大切……とご案内致しましたが、では具体的にどう掘り下げれば良いのでしょう?

ここは募集採用活動全体の中でもとても大切なポイントになりますので、更に項を割いて、その人材要件フレームとアプローチの一例をご紹介していきましょう。

 
まず今回は、求める人物像の人材要件フレームの一例です。

以下は、以前 『 人材育成のヒント 』 の項でご案内させて戴いた

「 成果 = 行動 × 知識 × スキル × 考え方 × マインド 」 の図

との対比から、多くの企業様で活用されているフレームです。

frame_3

上側は以前 人材育成の項 でご案内した 「 人材育成のための階層フレーム 」 。

この視界と、下側に整理した 『 求める人物像の人材要件フレーム 』 との関係性……ご覧になり、お気づきの方も多いのではないでしょうか。

培った知識とスキルでどう行動し、どんな成果を生み出してきたかの経験・能力の領域

その原動力や背景となる、仕事への姿勢や意欲、考え方からの人物マインドの領域

そして、性別、国籍、年齢なども含めた物理的条件の領域

それぞれの領域について、少し詳しくご案内しておきましょう。

………………………………………………………………………………………………………

◇経験・能力の領域◇

●専門性・経験
培ってきた専門技能保有資格などの他、これまでの職務経験や自ら生み出してきた実績、課題や壁を乗り越えてきた体験、そこから得たサクセスセオリーなどの要素です。
これから募集する職務に対し、既に他社で求める実績を残している方を採用するケース等は、この要素によるもの。
ただし、この要素は経験者採用だけに重視されるものでもなく、例えば、ある企業様では、学生時代に学級委員や生徒会長を経験……、部活動でキャプテンを経験……等を抽出し、リーダーシップの経験として活用していたりもします。

●知識
これまでの職務経験や学生生活などから培われた専門知識業界知識一般知識
一般に、同業界や同職種の経験者を優先するのは、これらの知識を既に習得しているからですが、習得に時間が必要なもの、そうではないものを分け、どういった知識だけは絶対に具えていて欲しいか……を絞り込むことも大切です。
最近は多様性の時代を反映して、興味関心や自己啓発を通した学びで、驚くような突出する知識を持つ方々にも出会います。

●スキル
この要素は、多くの場合、「 仕事・成果へのスキル 」 「 人・協働へのスキル 」 の2つの側面から整理していきます。
実務遂行力、状況把握力、対応判断力、計画立案力、企画開発力、意志決定力、課題や情報の分析力、実行力、継続力、挑戦心、使命感……などの 「 仕事・成果へのスキル 」 。
意志疎通力、信頼構築力、折衝調整力、合意形成力、指導統率力、役割に基づく協働の力、感知力、傾聴力、受容力、伝達力、社会性……などの 「 人・協働へのスキル 」 。
この2つをマトリックスに整理し、求める人物像をより掘り下げていけるのも特徴です。 

………………………………………………………………………………………………………

◇人物マインドの領域◇

●地頭・エネルギー
大変化の時代の中、急激に注目されてきている要素です。
地頭は、高い学歴や知識とは一線を画す“知恵”と“発想力”の部分で、理解力や習得力だけでなく、既存のやり方に捉われない新しい発想や工夫を生み出せる能力とも繋がっています。
地頭が良いとされる、「 物事を構造的・論理的に考えられる 」  「 抽象的な概念も得手 」 「 1を聞いて10を知る 」 などの様々な要素の中、どの要素を優先し人材要件とするかは百社百様です。
一方のエネルギーは、変化や困難に立ち向かう逞しさ、活力の源として注目されます。
この要素が高い人材は、変化や困難な状況を切り開き、組織を前進させられる人材。
周囲を明るく元気にする、わくわくさせる、仕事を楽しくさせ活気を齎す……。
募集時によくイメージする“明るく元気な人”とは、まさにエネルギーがある人です。

●態度・姿勢
自主性、主体性、向上心、責任感、誠実性、協調性、規律性、柔軟性、継続性、真摯さ……など、仕事に向う姿勢や態度の要素です。
最近では、気づきの姿勢はあるか、素直さはどうか、気配りはどうか、ポジティブ発想か、柔軟性はあるかの他、ストレス耐性を抽出する企業様も増えてきました。

●志向・価値観
どんな職務志向を持ち、どんなことに価値を見出すかという要素です。
自ら意思決定を担い組織を率いることを志向する方もいれば、その意思決定の下で決まったことをコツコツこなしていくことを志向する方もいます。
一方、高い目標の達成や事業の成功に価値を見出す方もいれば、組織や社会への貢献にこそ価値を見出す方もいます。
同様に、創造変化と維持継承、戦略立案と実行運営、組織成果と個人成果など、スキルの項と同様に相対する要素をマトリックスに整理すると、仕事内容やポジション、自社の風土や文化に適する人物像が鮮明になってくる要素でもあります。

………………………………………………………………………………………………………

◇物理的条件の領域◇

●属性 ( 処遇との適合 )
年齢、性別、学歴、新卒者か転職者か、学生か主婦か等の 「 属性 」 による、通勤や転勤、給与や休日等の 「 処遇との適合 」 を導く物理的な条件の領域です。
正社員募集の場合はそれほどではありませんが、特にアルバイト・パートさんの募集では、この領域の人材要件の制約が大きくなり、勤務時間や勤務する曜日、通勤等の他、健康保険や扶養控除の関係で給与やシフトまで視界に入れることがあります。
最近では多様化、細分化、ダイバーシティ・マネジメントの時代……という背景を反映し、こういった制約の中で働き易いしくみや制度を整え、「採用力」や「人材活用力」に繋げる企業様も増えてきています。

………………………………………………………………………………………………………

どんな人を……と掘り下げる時、まず年齢・性別・学歴等の属性について思い浮かべたり、ともすると経験や知識やスキルの領域ばかりを思い浮かべてしまいがちになります。

ここで大切なのは、最近注目されている地頭やエネルギー、仕事に向う姿勢や本人の志向、価値観など人物マインドの領域にも視界を広げる……というところです。

人材育成のご案内 と同様、求める人物像もバランスよく設定していくことが、後の採用活動の成功、入社後の定着や活躍度合いに大きな力となっていきます。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》

←「募集・採用の成功のコツ2」前章へ

2013.03.05

求める人物像の明確化③

共に働くかけがえのない仲間と、大切な組織をもっともっと進化・発展させたい。
企業経営や人事を担う皆様をはじめ、採用に携わるすべての皆様にお贈りする『 採用力 』 を高めるためのヒント集。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読戴きありがとうございます。

 
より良い人材採用活動にあたっては、前回 ご紹介したようなフレームを利用して人物要件を抽出していくわけですが、ここで少しだけ注意するポイントがあります。

それは、各領域で抽出した要素が数多く膨らんだ場合、特に優先される要件は何か……を、絞り込むということです。

実際にこれらのフレームを使って求める人物像を掘り下げていくと、実に沢山の要素が並べられていくものです。

求める人物像の本質に迫る……意味では、これはこれでとても重要なプロセスなのですが、あまりに多すぎると 「 焦点が絞られない 」 という弱点を生むことにもなり、現実的に後の採用プロセスに活用しきれなくなってしまいます。

数多くの要素を抽出しきったら一呼吸置いてもう一度全体を静かに俯瞰。

その中で最も優先される人材要件は何なのか……を絞り込んでおくことがポイントです。 

 
上記は、絶対に必要な 『 MUST要件 』 、できれば備わっていて欲しい 『 WANT要件 』の視点で、それぞれの領域の優先順位を考察するフレームの一例です。

現実的な採用活動、効果的な人材採用のためには、それぞれ3つ程度、多くても5つ程度迄に絞り込んでおくと良いでしょう。

ホワイトボードなどを使って数多く抽出された要素をいったん全て並べ、それを眺めながらあれこれと想い巡らせ、人事担当や経営幹部の方々で深い議論を重ねていると、往々にして嬉しい化学反応も生まれるものです。

その化学反応は、以前のコラム で少し触れた大きな副産物の源流となって、組織の活性化や企業全体の進化発展……という大河へ注ぎこまれていくわけですが、次回は、このフレームへのアプローチの一例と共に、その辺りのことも一緒にご案内致しましょう。

 ←「人材採用の成功法則2」前章へ・続きへ「求める人物像の明確化P2」→

ページ上部へ戻る