アクトビジョン 人と組織の未来のために

採用力を高める「R」の要素

2013.07.20

『採用力』の4つめの要素①

募集・採用の成功の法則。

その3つめ 『 採用力を高める 』 ということ。

前回まで、その 『 採用力 』 は、

『 採用力 』 = B × M × W × R

と、大きく分けて4つの要素から成り立っていて、

B …… Business & Company – 事業や企業自体が持っている力

M …… Mission & Culture – 仕事内容や仕事環境

W …… Working  Conditions – 待遇・処遇・制度

だと、ご案内させて戴きました。

今回から最も手を付けやすい 『 4つめの要素 』 に移っていきましょう。

 
まずは、この4つめの要素に関係する、典型的な 「 ある出来事 」 のご紹介です。

ずいぶん昔のこと。

まだ私が新人営業マンだった時代の話です。

ようやく仕事を覚え、一人前になりかけの私を、そのころ大変可愛がって下さった老舗和食店の大将がいらっしゃいました。

出会いの言葉は

『 求人広告?うちは間に合ってるよ! 』

口調は厳しいけれど、表情と物腰はいつも柔らかく上品な大将。

厳しい口調とはうらはらに、私が顔を出すたび、様々なことを教えて下さいました。

雑誌やテレビでもよく紹介されているお店です。

憧れも後押しし、新人の私はお会いするのが楽しくて、足しげく通ったものです。

 
そして一年近くは通ったでしょうか。

それまでは “ 口コミ ” や “ 紹介 ” で十分採用できていて、広告や求人メディアでは全く募集したことがない……という大将から、初めて仕事を頂きました。

喜びと責任感に溢れながら、渾身の原稿を制作し、掲載。

発売初日に顔を出すと、『 応募の電話、沢山入っているよ!  』 と笑顔の大将。

二日目に顔を出すと、『 広告ってやっぱり凄いんだね!!  』 とお褒めの言葉。

ああ、憧れの大将のお役に立てた!

そう浮かれていた私の想いは、しかし、週末になる頃には一変することになります……。

『 藤井さん……。せっかく募集広告を出したけど、なんだか全く面接できないよ 』

週末の大将は、半ば呆れ顔にも似た、悲しげな表情を浮かべていました。

地域でも有名な老舗店。

これまでご案内してきた採用力の3つの要素、 は十分すぎるほどです。

お店は雑誌やテレビなどで紹介され、ブランドと言って良いほどの知名度がありましたし、給与や処遇も、まさしく応募者が殺到するだろうという好条件。

私は、「 そんなはずは…… 」 と思い巡らせながら、大将に少し時間を頂きます。

応募の連絡は沢山入っていましたが……と、詳しくお話を伺うと、

『 応募は確かに沢山ある。けれど、面接は全くできない 』

との旨。

応募の電話が初日から30件以上はあったにもかかわらず、掲載から一週間近く経って、まだ一人も面接できていないと仰るのです。

 
たくさんの応募があるにもかかわらず、面接者が少なくなってしまう。

私達は、こういった状況の時、

面接者数 ÷ 応募者数 = 面接率

という考え方で 『 面接率が低い 』 と捉え、その分析と解決策を考察します。

あれこれお話をお伺いし打ち合わせを続けていると、そこに、ちょうど応募者からの電話が入りました。

そして……その 『 出来事 』 は起こりました……。

この 『 出来事 』 の中にこそ、まさしく、採用力の4つめの要素に大きく関係する一例があったのですが、皆様は、何が起こった……と考えるでしょう?

この 『 出来事 』 の続きと、そこから広がる、『 採用力の4つめの要素 』 について、次回からは、いよいよ詳しくご案内を進めていきます。

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2013.07.25

『採用力』の4つめの要素②

『 今、打ち合わせ中だから、もう少ししたらまた電話くれるかい!!  』

前回 ご紹介の、老舗和食店の大将。

応募者からの電話に出ると、そう言って電話を切ってしまいました。

表情や物腰はいつも柔らかく上品なのですが、電話越しに聞こえる声や口調からは、応募者にぞんざいな印象さえ与えそうです。

今、電話をしてくれた応募者は、もう一度電話をしてきてくれるでしょうか……。

しかも応募者がたくさんの情報の中から大将のお店を選び、おそらく 「 意を決して 」 電話をしてくれたにも関わらず、お礼を言うでもなく、面接日程を合わせるでもなく、連絡先も名前も聞いていません。

特にアルバイト・パートの場合は、応募者は複数の求人先に広く応募していることも多く、受付の初期応対によって、他の求人先に決まってしまうことも考えられます。

席に戻ってきた大将に、私は言いました。

「 大将……。面接率を上げる方法がわかりました……( 涙 ) 」

皆様は、もうお気づきでしょうか。

この出来事が示唆する、『 採用力 』 の4つめの要素。

それは 「 Recruiting Activities – 採用活動力 」 です。

recruiting_power4_sample_01

こちらも詳しくは上図に整理致しましたが、「 採用活動力 」 は他の3つの要素と比較し、最も手をつけやすく、相対的に予算も時間も少なく、さまざまな工夫で即効果が期待できる要素です。

採用活動の総エネルギー量を決める 採用活動への投下資源

実際に予算を掛け、媒体を選定し、広報し、応募者を集める 採用広報力

理念やビジョンから連なる経営階層と連鎖し、募集採用活動を真の組織活性やわくわくする未来へと繋げる 採用活動設計力

時代の変化の中で急速に役割が増してきた 採用活動共有力

そして、実際にそれらを遂行する 採用活動実務力 採用担当者力

それぞれの詳しい解説は、次回以降、順を追って掘り下げていきますが、ごく身近な例では今回ご紹介のエピソードのように、応募者への初期応対ひとつで、面接率が左右されることもあるわけです。

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2013.08.05

今も忘れない……とても奥深いお茶の味

活性化する組織、最高のチーム創りの入り口……人材採用。

企業経営者様や採用担当者様をはじめ、人と組織を担う皆様にお贈りする、
より良い募集・採用活動のためのヒント集。

アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
前回 ご案内させて戴いた 『 採用力 』 を高めるための4つめの要素。

その詳細をご案内する前に、今回は、ご紹介してきた大将とのエピソードの、その後です。

前回の出来事の後、私はすぐにオフィスに戻り、逸る気持ちでツールを作成しました。

①応募者応対のコツ

②応募受付シート

③ご応募ありがとうございます。ようこそ面接にお越しくださいましたPOP

※ ↑  これらの詳細については こちらの項 から、順に詳しくご紹介しています。

ツールを携えたら、急いで大将のお店に引き返し、再訪。

これらのツールをお渡しし、ご説明し、大将と一緒に③のPOPをお店の入口に貼りながら、応募者を面接に繋げていく応対のポイントを何度も何度もご案内させて戴きました。

これまで大将のお店は 「 口コミ 」 や 「 知人の紹介 」 からの応募ばかりだったので、前回 ご紹介のような応対でも、また連絡してきてくれたし、しっかり面接できていた。

だからこれまで、「 面接に繋げるための応募者応対 」 なんて考えたこともなかった。

それを事前に察知しきれていなかった……まだまだ新人だった私の至らなさ……。

『 やっぱり広告って凄いんだね!!  』

満面の笑顔でそう仰って頂いた大将に、私のご案内不足で与えてしまった採用機会の大きな損失……。

何かのえにしでこの求人広告と出会い、意を決して応募してくれた方々に与えられなかった面接機会……。

繋がるはずの縁を繋げきれなかったという悔悟……。

様々な想いが過ぎる中、それをひとつひとつ紡ぎ直すように、一日の間に何度も何度も訪問したのを覚えています。

 
そして、後日談です。

流石に洞察の深い大将!。

ご案内の後、応募の受付応対は、なにかと忙しい大将から、物腰も声も口調も共に優しい、お店の女将さんに。

応募者からの電話には、まず、沢山の募集広告の中から応募を戴いた 『 お礼 』 を  。

さまざまな状況の中でも丁寧に応対しながら、『 応募受付シート 』 に名前、連絡先、希望シフト、面接日、電話での印象などを記入。

女将さんの、思わず引き込まれてしまう流石の応対も相まって、たくさんの応募の電話は、一転して、たくさんの面接予約へと繋がっていきました。

そのあとは、面接も続々。

たくさんの面接者の中から、大将の希望通りの人材が、めでたく採用されました!。

 
その後、お店に顔を出した折 「 まぁまぁ、お茶でも…… 」 と勧められ、大将と女将さん、そして 『 採用された方 』 と私の4人で飲んだお茶の味。

それは、今でも忘れられない、とても奥深い味になりました……。

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