アクトビジョン 人と組織の未来のために

採用活動 と 理念やビジョン

2014.06.05

『採用活動の共有』と『理念やビジョン』の関係①

アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂きありがとうございます。

『 採用力 』 を構成する4つめの要素 採用活動力

その4つめのポイント 採用活動共有力 に関連して、ここ数回に分けご案内してきた 採用共有と組織の活性化

セミナー等でこの題材まで進んでくると、時折こんなご質問を戴くことがあります。

『 採用活動で面接率の悪さや辞退率の高さに悩んでいた一因は、全体で採用活動の共有をしておかなかったこと。

これには思い当たることが多々あり早速とりかかろうと思うのですが、私達の会社は立派な理念を明文化しているわけでもないし、ビジョンと言っても……

せっかく全体で採用共有をしていくなら、仰るように組織活性も図りたいのですが、私達のような企業では、なかなか難しいでしょうか? 』

これは、とても奥深いご質問です。

確かに経営理念やビジョンを明確な一文にしている企業様ばかりではない。

更にセミナーの流れによっては、もっと掘り下げられて、

経営理念は必要なのか、創った方が良いのか、どうやって創るのか、理念があることでどうなるのか、どう活かされるのか、なにか縛られはしないのか……

といったお声にまで展開していくこともあります。

これらの詳細についてはまた先の項で、別途詳しく掘り下げていきたいと思いますが、ここでも 『 採用活動 』 に関わる点を中心に、少しだけ触れておく必要があるでしょう。

まず、冒頭のご質問のお応えは、

立派な理念や明確なビジョンが明文化されていなくても大丈夫です

ということです。

共有するものの源泉は、社長や組織長、採用担当者が抱いている熱い想い。
明文化されたものがなくても、その想いをひとつひとつ共有していけば良いのです。

逆に立派な理念を明文化しているからといって、必ず上手くいくわけでもありません。
例えば、明文化された故にその文章が様々に受け取られたり、解釈論に流れたり。

明文化していてもそこに込められた真の想いが浸透しないなら、それが様々な言葉であっても、真の想いが浸透する方がよほど上手くいきます。

それに、どんな会社にしたい……どんな組織でありたい……かは、明確な一文にはしていなくても、社長様や組織長様が意識している以上に、メンバーの皆には日々伝わっているものです。

それが社長様や組織長様の喜怒哀楽の場面であるにせよ、様々な言葉であるにせよ、メンバーの皆はそこに一貫したものを感じ取っています。

企業様によっては、社長の口癖は……とか、こんな時に喜びこんなときに怒る……とか、課長はいつも〇〇の話をする……等から始め、想いを形にし共有していくところもありました。

そこからフィードバックして、理念にまで固める訳ではないけれど皆で共有する言葉、そういった言葉を捜しながら進めましょう。

 
一方で、理念やビジョンをまだ明文化していなかった企業様に、

採用を真剣に考えていたら、逆に理念やビジョンに想いを巡らす良いきっかけになった

と仰って戴くことも数多く経験してきました。

自分達は何のためにがんばっているのか。

自分達はどこへ向かってがんばっているのか。

自分達の生み出している価値の本当の姿は……。

『 これを突き詰めていくと、経営者である自分の “ 使命 ” は?
   みたいな感覚に行き当たる。

  “ 使命 ” って、命を使うって書くじゃないですか。

  では自分たちは命を使ってまで何をしたくて、どうありたいのかって…… 』

尊敬する社長様から戴いたこの言葉は、胸に刺さりました。

採用を真剣に考えることが、命を使ってまで経営している自社の理念やビジョンと向き合うきっかけになる。

そのきっかけも、ある意味では 組織活性化、組織の進化の入り口になっています。

『 採用活動 と 組織活性化 』、『 採用活動 と 組織の進化 』 の関係は、こんなところからも繋がって、大きく花開いていくことがあります。

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2014.06.10

『採用活動の共有』と『理念やビジョン』の関係②

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

共に働くかけがえのない仲間と、大切なチームをもっと進化・発展させたい。
そんな熱い想いの皆様を、心から応援する連載コラム。

 
前回ご紹介 の、理念やビジョンに想いを巡らす機会としての採用活動。
この項は、ご参加戴いた方々がさらに身を乗り出してきた時に、思わず続けさせて戴いたご案内を一部ご紹介致しましょう。

 
これまでたくさんの企業様のお手伝いをしてまいりましたが、上場企業や従業員100名以上の会社を除くと、理念やビジョンを明文化している企業様は約半数くらいでしょうか。

創業前に理念を明文化したという社長様にも稀にお会いしましたが、多くの社長様は企業ステージの変遷に伴って理念やビジョンと向き合うようです。

 
創業期 → 成長期 → 拡大期 → 多角期 → 成熟期 …… と変遷する企業ステージ。

その中で、成長期からいよいよ拡大期に移行し、売上規模も従業員数も拡大。

自社の 「 マーケティング設計 」 や 「 マネジメント設計 」 を大きく変化させる途上で、理念やビジョンと真正面から向き合わなければ……という想いが訪れる。

そんな共通のお話を、これまでたくさんの社長様から戴いてきました。

 
どうやって付加価値を高め、どうやってお客様を拡大するかという、販売や営業の領域を担うマーケティング設計。

いかにしてそれを実行・実現し、いかにしてそれを支えるかという、人と組織活性の領域を担うマネジメント設計。

企業ステージの変遷の中、事業力を構成するこの両輪を突き詰めていくと、

では、自分たちは何をするために存在するのか……

自分たちの使命は……

といった理念やビジョンの領域に、どうしても踏み込まざるを得なくなる。

このステージは組織規模も拡大を進めていますから、採用活動も活発。

理念やビジョンと採用活動が蜜月な理由は、こんな関係も起因しているのでしょう。

 
一方で、理念の明文化はどうしても必要ですか……というお声を戴くとき、私は、
「 何が何でも、どうしても必要というわけではありません 」
「 無理やり明文化するよりも、無いほうが上手くいく場合もあります 」
とお応えしています。

何が何でもと、無理やり明文化した理念は、違和感があって現場で守られなかったり、組織の中に浸透しなかったりと、活かされず、かえってマイナスになっていることが多いもの。

違和感を感じ、活かされない一文なら、明文化せず様々な言葉で伝えてゆく方がよほど上手くいきます。

逆に、必然の中、自ずと生まれてくる想いから生まれた一文は、冥利を発揮する……。
そう感じさせて戴く企業様とも、これまで多々出会ってきました。

理念は湧きあがってくるものだ……と仰る社長様がいらっしゃいます。
理念は悟りのようなもの……と仰る社長様もいらっしゃいます。

それぞれの社長様の会社は、これでもかというほど理念が浸透し、現場や組織のど真ん中で活かされ、大変化の時代の中で順調に成長を続けています。

 
昔、私が経営の領域に身を投じ始めた頃、尊敬する社長様のお一人から、こんな言葉を戴いたのを思い出します。

『 藤井さん。事業と経営はまったく違うものなんですよ。

  どんなに素晴らしい事業でも、
  経営が稚拙だとその事業が伸びない……ということは多々あるものです。

  でも、たいした事業ではないけれど、
  経営が素晴らしいとその事業がぐんぐん伸びていったりはするんですよ 』

それまでの私は、創刊をはじめ、事業の立ち上げや規模や収益ばかり見ていた。
けれど、これからはその土台、根本となるものにこそ目を向け取り組まなければ……

大切なことを教えて戴いた言葉でした。

この項の最後は、この言葉の中での 「 経営 」 の意味をお借りし、改めて、

『 経営には理念は必要 』

という言い方で締めくくっておきましょう。

事業と経営は違うもの。

誤解を恐れずに言うならば、経営は拡大したり儲けることだけが目的ではない。
利益を出すことはその手段にしかすぎない。

必然的に湧き上がってくる熱い想いを明文化し、理念を定め、それを実現していく過程が経営の醍醐味……そんな想いは拭えません。

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