アクトビジョン 人と組織の未来のために

2月, 2015年

2015-02-25

「面接力」と「印象や好み」②

活性化する組織、進化発展する企業創りの入り口……人材採用。

企業経営者様や組織マネジメントを担う皆様をはじめ、
人事や面接選考を担う皆様を応援する 『 採用力 』 を高めるための連載コラム。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。
 
 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

4つめの 評価・判断 ( ジャッジ ) に関わる面接者・評価者が注意するポイント

前回 に続き、面接選考と 「 好み 」 の関係についても触れておきましょう。

 
評価は決して 「 好き嫌い 」 を基に判断してはならない。

どんな評価者訓練やマネジメント研修でも必ず押さえられるポイントです。

以前ご紹介 した 「 好いた目からは…… 」 のように、好き嫌いの感情は評価で最も大切な 「 公平さ 」 を曇らせ、延いては組織に負の連鎖を引き起こす場合まであるほどです。

 
但し、沢山の企業様の募集採用活動に携わっていくと、エントリーマネジメントである面接選考に限っては例外がある……と感じる場面に多々出会うことも確かです。

例えば社長様お一人で組織のマネジメント全てを取り仕切っているようなケース。

創業したばかりの企業様や、組織規模で言えば30名~40名くらいまでの企業様の場合、組織を牽引しトップである社長様が 「 好き 」 だと感じる人材を採用することが、多くのケースで組織の活性化に繋がっているのです。

・組織図で言えば文鎮型と呼ばれる状態であること

・採用したひとり一人と日々直接関われる規模の組織であること

・そして社長様自らが指導育成をはじめとするマネジメント全般を担っていること

……などが前提になりますが、こういった状況の中での採用では、ほとんどの場合、社長様の 「 好み 」 は大いなる力を発揮しています。

『 何か縁あって応募してくれた人に対し、嫌いという感情は幼いし失礼すぎるけれど、好きという感情は大切にしても良いのではないか…… 』

創業間もない社長様や、文鎮型の組織の社長様ほど、そんな想いを口にされます。

自ら面接選考の先頭に立ち、自ら指導育成し、自ら組織マネジメント全般を率先する立場の社長様。

だからこそ、社長様ご自身が 「 育て甲斐 」 を感じられる人材、共に汗を流すことで 「 自らも意欲が掻き立てられる 」 人材を採用することは、組織全体のエネルギーを高めていくというわけです。

 
余談になりますが、時折、これを最近急速に進む脳科学の視点からご紹介することもございます。

皆様は、嫌なことより好きなことをしている時の方が、なんだか疲れにくいと感じたことはございませんか?

同様に、好きな人と一緒にやっていると、なんだかエネルギーが高まるような感覚は如何でしょう?

これは最近、脳科学の視点からその理由が実証されています。

人は、好きなこと、好きなものに触れると、脳内の腹側被蓋野と呼ばれるところからドーパミンをはじめとする脳内物質が放出され、それが、疲れにくくさせる、やる気や集中力を高めるなどの作用を齎すのだそうです。

まさに、好きなことや好きなものは脳内活性化に繋がり、脳内活性化は組織活性化に繋がっていく……というところでしょうか。

 
あくまでも、文鎮型の組織形態のトップであること、ひとり一人と直接関わる立場であること、自らが指導育成をはじめとするマネジメント全般を担っていること……などが前提になりますが、エントリーマネジメントである採用に限っては、「 好き 」 という感情が組織活性化に繋がるケースも、確かにあるというわけです。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》
 
←「面接力UPのコツ4評価・判断」前章へ

2015-02-20

「面接力」と「印象や好み」①

活性化する組織、進化発展を続ける企業創りの入り口……人材採用。

企業経営者様や組織マネジメントを担う皆様をはじめ、
面接選考や人事を担う皆様を応援する 「 採用力 」 を高めるためのヒント集。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

その4つめ 評価・判断 ( ジャッジ ) に関わる面接者・評価者が注意するポイント

前回 に続いて 「 印象 」 について少し掘り下げておきましょう。

 
好印象。印象が良い。印象が強い。印象に残る……。

応募者から受け取る 「 印象 」 は こちら でもご案内したように面接選考の大切な判断材料のひとつです。

まして募集する職種が、多くの人と接する仕事、沢山の人と会う仕事の場合は、なおさらのことと言えるでしょう。

但し、ここで改めて押さえておきたいのは、印象には 「 第一印象 」 「 全体把握をした上での印象 」 がある……ということです。

皆様は、応募者からの印象をどのように受け取っているでしょうか?

例えば、マンガの世界からですが、サザエさんに登場するマスオさんそっくりな方が現れたら……。

もう一方で、ゴルゴ13の主人公、デューク・東郷氏そっくりな方が現れたら……。

ハロー効果やイメージ誤差、ステレオタイプ誤差などについては 少し前のコラム でご案内した通りですが、人はどうしても最初に感じたイメージを基に、初めて出会う人を認識しようとするところがあるようです。

例えば、デューク・東郷氏そっくりな方が、実は温厚で優しくて、妻や子供を大切にする家庭的な方だったとしたら……。

例えば、マスオさんそっくりな方が、冷静沈着、的確な判断力と強靭な精神力の持ち主だったとしたら……。

面接選考を担い始めたばかりの方は、そこまで理解するのに、少し時間がかかるかもしれません。

 
面接選考において、応募者から受け取る第一印象は、紛れもなく評価・判断の大切な材料のひとつです。

しかし、面接選考における 「 印象 」 の認識は、徐々に 「 全体把握をした上での印象 」 の方に大きく舵を切りはじめているという大きな潮流は否めません。

業界や企業様によっても異なりますが、面接選考を担う多くの方々が、この2つが終始一致し続ける割合が年々少なくなっている……と漏らしはじめています。

「 面接力が高まり、見極める目が向上したから? 」

セミナー等ではそんなお声も頂きますが、背景にあるのは 「 大きな時代の変化 」 です。

大量に様々な情報が飛び交う昨今。

超就職氷河期が到来していたことも相まって、面接選考に “ 完全武装 ” するための情報までもが満ち溢れている時代。

本来はプロのプレゼンターが応用していた 「 第一印象は創ることができる 」 というスキルを、たくさんの応募者が活用して面接に臨むようになりました。

少しの準備と意識次第で簡単に変えられる第一印象

その重みは、年々薄らいでいるというのが時代の大きな流れのようです。

 
セミナーや研修の場では、会場の皆様に、第一印象の役割を象徴する 「 あるシーン 」 を想い出して頂くことがあります。

世界中に感動を届けてくれた、イギリスのオーディション番組での鮮烈なシーン。

そう、奇跡の歌姫スーザン・ボイルさんを瞬く間に世界的存在に変えた、あの有名な登場シーンです。

当初、第一印象だけでざわめいた会場の雰囲気は、I DREAMED A DREAMを歌い始めたその一声で静まりかえります。

そして、歌い終わった先に待っていたのは、数千人のスタンディングオベーションと喝采の渦と感動の涙。

その年の年末には来日も果たし、紅白歌合戦にゲスト出演して頂いたので、記憶に新しい方も多いかもしれません。

 
実はあの年、面接選考を担う多くの方々が、このシーンから決定的な気づきと学びを与えられたと仰っていました。

年々、第一印象が頗る良い応募者が増え続けていたが、全体把握をしていくと印象が変わっていくことも共に増えた……。

この想いは少しずつ芽吹いていたが、スーザン・ボイルさんの天使の歌声が、その意味を教えてくれた。

「 第一印象だけで判断してしまうと、スーザン・ボイルさんには出会えないですね…… 」

人事を担う一部の方々とは、そんな会話を交わしていました。

 
このように大きな時代の変化に伴って、面接選考における 「 印象 」 の認識は大きく変貌してきましたが、それでも大切な判断材料であることまでは変わりません。

多くの面接選考を担う方は、それはあくまでも 「 全体把握をした上での印象 」 であることを認識しながら 「 印象 」 を大切な判断材料のひとつにし続けています。

それは、自分の親友、恋人、伴侶……。

自分自身の人生を共に歩んでくれる人たちから、この 「 印象 」 が持っているものの冥利を教えられているから……かもしれません。

「 印象 」 を受け取る力は、人が生命として進化を続けてきたDNAに組み込まれているものだといいます。

なんだか共感、共鳴する……という想いから親友が生まれ、初対面の人にピピッとするものを感じて伴侶となる……。

これは、どんなに進んだコンピューターソフトでも成し遂げられない、生命だけが持っている力です。

前回の勘や直感と通じるところもありますが、これも、自社や自組織への限りない想い、これまで学び培い積み重ねてきたものがベースにあることで、更に力強い味方になってくれるでしょう。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》

←「面接力UPのコツ4評価・判断」前章へ

2015-02-14

「面接力」と「勘や経験」

活性化する組織、進化発展する企業創りの入り口……募集採用。

企業経営者様や組織マネジメントを担う皆様をはじめ、
面接選考や人事を担う皆様を応援する 『 採用力 』 を高めるための連載コラム。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

その4つめ 評価・判断 ( ジャッジ ) に関わる面接者・評価者が注意するポイント

前回 までは評価誤差など、面接や評価における 「 誤りと偏り 」 についてご紹介させて頂きました。

ここからは、これまでのご説明の補足も含め、

面接選考における 「 勘や経験 」 「 印象や好み 」

 についてご案内していきましょう。

 
「 面接で 『 勘や経験、印象や好み 』 に基づく選考は、誤りなのでしょうか? 」

セミナーや研修で前回までのご案内を進めると、途中、こういったご質問を頂くことがあります。

勘や経験、印象や好みだけを基に判断をしては……というこれまでのご案内。

『 採用力 』 を高めるための面接選考……ということで、敢えて意図したご説明をしてきましたので、ここで改めて補足をし、押さえ直しておきましょう。

 
このご質問にはまず結論からお伝えするなら、

「 『 勘や経験、印象や好みに目を凝らすこと 』 は、決して誤りではありません 」

とお応えしています。

これまでのご案内を全て飛び越え、勘や経験、印象や好み 『 だけ 』 で評価・判断 ( ジャッジ ) をすることは決してお勧めしませんが、面接選考では種々様々な要素が複雑に絡み合う局面もあるものです。

最後の最後の難しい局面。勘や経験などが成す役割から目を逸らすことは、面接選考の限りない冥利を閉ざしてしまうことになるのかもしれません。

 
数多くの面接や採用選考を担う方々とお会いしてきて認識したのは、ほとんどの方々が勘や経験、印象や好みを否定していないところです。

取材・観察によって応募者を深く理解し、求める人物像をはじめとする様々な要素で考察、検討を重ねながらも、最後の最後は湧き上がる 「 勘や経験 」 「 印象や好み 」 を大切にして評価・判断をした……。

長年に渡って面接や採用選考を担ってこられた多くの方々は、そんなご経験を少なからずお話しして下さいます。

そして、それは決して誤った判断ではなかった……。

振り返って、確実にそう言い切れるご経験も、諸処で綺羅星の如く輝いています。

 
この頁では、まず 「 勘や経験 」 について少し掘り下げておきましょう。

勘が良い。勘がはたらく。勘が冴える。勘が鋭い……。

これまで学び培ってきたもの、積み重ねてきた豊富な経験から、どうしても湧き上がってくる勘や直感。

それが自社や自組織を熱く想い、応募者と真摯に向き合ったからこそ浮かび上がってきたものなら、そこには、得てして大いなる真実が宿っていたりもします。

採用活動の大切な最終局面。

これから、完全に目を逸らす方が誤りというものなのでしょう。

 
一例を挙げるなら、勝ち負けがすべての熾烈なプロの世界。

失敗の許されない局面の中、一手一手の判断に 「 勘や直感、培ってきた経験 」 こそが大きな役割を果たす……という日本屈指のプロの方々がいらっしゃいます。

その一手一手の判断が勝敗を分ける……そう、将棋や囲碁のプロ棋士の世界です。

将棋界史上初めて七冠を達成し、様々な記録を塗り替え続ける羽生善治さん。

インタビューに応えた数々の言葉の中には、「 勘や直感 」 の役割を教えてくれるものも溢れています。

「 ここは勝負どころ……という局面、わからないからこそ読みより勘で決めます 」

「 直感には邪念の入りようがないですよね。長く考えるというのは、道に迷っている状態でもあるんです。勝ちたいとか、余計な思考も入り込んでくる。 」

「 だから、いくら考えてもわからないときは、最初に戻って直感に委ねる……ということがよくあります 」

その判断が勝敗を分ける一手になる。失敗の許されない極限の状況。長く考えても正解は分からない。

そこでふっと最初に戻ると、そこに浮かび上がってくる瞬く煌めき……。

それは、それまで学び培い積み重ねられた膨大な経験と、邪念を排し真正面から純粋に向き合う姿勢からこそ生まれてくるもの。

だからこそ、考えつくした最後の最後、もう一度最初に戻って 「 勘や直感 」 を大切にする……。

これには、長年に渡って面接や採用選考を担ってこられた方々も、同じ想いを感じるところかもしれません。

 
自社や自組織の発展に繋がる、未来の同志たちとの貴重な出会いの場。

これまでご紹介した 5つの視点評価誤差 の視点をすべて飛び越えた 「 勘や経験 」 “ だけ ” では元も子もありませんが、それらをしっかりと踏まえ、その上で湧き上がってくる感覚なら目を凝らす価値はきっとあるはずです。

それは、あくまでも 学び培ってきた経験や、自社や応募者への真摯な姿勢が前提ではありますが、これらの前提が揃うなら、きっと面接選考の強い味方になるでしょう。

様々な要素を考察しながらも、これまで学び培ってきたもの、積み重ねてきた豊富な経験から、どうしても湧き上がってくる勘や直感。

自社や自組織を熱く想い、応募者と真正面から向き合ったからこそ浮かび上がってくる勘や直感。

羽生さんの境地に少しでも近づけるよう、日々研鑽を重ねていきたいですね。

 
この頁の最後は、アップル社の創設者スティーブ・ジョブスさんの言葉をご紹介しておきましょう。

「 そして最も重要なのは、自分の心と直感を信じる勇気を持つこと。

 それはどういうわけか、あなたが本当になりたいものを既に良く知っているから。

 それ以外のことは、すべて二の次の意味しかない 」

←「面接力UPのコツ4評価・判断」前章へ・続きへ「面接力と「鳥の目・虫の目」P3」→

ページ上部へ戻る