アクトビジョン 人と組織の未来のために

12月, 2014年

2014-12-25

面接力UPのコツ4 評価・判断(ジャッジ)⑦

活性化する組織、進化・発展する企業創りの入り口……人材採用。

募集採用を担う皆様をはじめ、人と組織のわくわくする未来を担う皆様を応援する 『 採用力 』 を高めるためのヒント集。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

その4つめのポイント 評価・判断 ( ジャッジ )

前回 ご紹介の事例……皆様はどうお考えになったでしょうか。

 
A社に採用される人材も、B社に採用される人材も、どちらも 「 優秀で良い人材 」 です。

けれど、A社に採用される人材の多くはB社では採用されず、B社に採用される人材の多くはA社で採用されません。

繰り返しますが、どちらも 「 優秀で良い人材 」 であるにもかかわらずです。

詳しくご案内していきましょう。

 
前回ご紹介したように、A社がお客様に選ばれている理由は、伝統や格式、作法とまで呼べる仕事への厚い信頼や安心感です。

社風も、お伺いしている私まで背筋を伸ばしたくなるほどですから、『 求める人物像 』 を明確化するにあたりまず抽出されたキーワードは 「 誠実 」 「 真摯さ 」 「 守る 」 「 受け継ぐ 」 などでした。

一方で変化する時代への対応にも着手しなければならない局面……ということも見出され、ただ 「 守る 」 「 受け継ぐ 」 だけでなく、「 起承転結 」 で言えば 「 承 」 の力……これまでの伝統や格式を敬い深く理解しながら更に次の物語へ 「 進め 」 承継できる人材……という視界も深まっていきます。

そうして考察を進めると、大切なものは 『 規律性 』 『 信頼構築力 』『 敬承力 ( ケイショウリョク ) 』 ( 上記の意味を表す造語です ) だと集約されていきました。

採用広報のやり方や面接も、規律や信頼感重視。
応募者は全員リクルートスーツに身を包み、背筋を伸ばし礼儀正しく訪れます。

言葉遣いも 「 チョ~むかつく~ 」 「 マジやばくね 」 どころか、私も面接で度々耳にする 「 ってゆ~か 」 「 ぶっちゃけ 」 「 ですよね~ 」 などが出てきたら赤信号。
面接の場は、格調高い雰囲気まで漂っています。

規律と信頼を大切にし、守るべき伝統を時代の変化に対応しながら守り進められる人材こそが、A社自らが見出した 『 求める人物像 』 です。

 
一方、B社では、この点についてはあまり気に留めません。

若者向けの新しいサービスや商品を提供しているということもあり、大切にしているのは 「 面白さ 」 や 「 楽しさ 」 。

『 求める人物像 』も、まず 「 面白い 」 「 楽しい 」 というキーワードが抽出され、そこから、「 仕事を面白くできる 」 「 様々な状況を楽しめる 」 「新しい視点で物事を見られる」 「 その視点から得たものを形にし、発信できる 」 などと視界が深まっていきます。

そうして大切なものは 『 主体性 』 『 創造性 』『 快発力 ( カイハツリョク ) 』 ( 面白さや楽しさを創りだし発信できる人材という意味の造語です ) ……と集約されていきます。

採用広報のやり方や社長自らスーツを着ないということもあり、B社に訪れる応募者でリクルートスーツは少数派。皆さん敢えて想い想いのファッションで訪れます。

飛び交う言葉も若者文化。「 てゆ~か 」 「 それってマジすか? 」 に、社長自ら笑顔で 「 マジです 」 と返します。

若者文化を理解し、様々な状況でも自ら楽しめる人材、面白くて新しい発想のものを生み出せる人材こそが、B社自らが見出した 『 求める人物像 』 です。

 
『 規律性 ・ 信頼構築力 ・ 敬承力 ( ケイショウリョク ) 』『 主体性 ・ 創造性 ・ 快発力 ( カイハツリョク )   』 を 『 求める人物像 』 とするふたつの企業。

評価・判断 ( ジャッジ ) のモノサシ…… 「 規準と基準 」 の違いは、こうして生まれていきます。

どちらかの 『 規準と基準 』 が良い悪いとか、どちらかの 『 求める人物像 』 が正しい正しくないではありません。

以前「 正しいかどうか 」 というより 「 どうありたいか・どうなりたいか 」 で考える……とご案内させて頂きましたが、その根本はここに繋がっています。

A社にはA社の見出した 『 求める人物像 』 こそが必然、必要、ベストなものですし、B社にはB社の見出した 『 求める人物像 』 こそが必然、必要、ベストなもの。

A社がB社の 『 求める人物像 』 で採用活動をしても上手くいきませんし、B社がA社の 『 求める人物像 』 で採用活動をしても上手くいかないでしょう。

どこかから見つけてきた 「 規準と基準 」 では上手くいかない……というのはこういうこと。世の中の 「 全ての企業 」 にぴったりの、たったひとつの 『 規準と基準 』 があるわけではないのです。

また、 ここで押さえておきたいのは、どちらの企業に採用された方々も 「 優秀な人材 」 で 「 良い人材 」 ということが映し出す意味。

 「 優秀な人材 」 「 良い人材 」 というだけでは、『 評価・判断 』 のための的確な 「 規準と基準 」 にはならない……ということも具体的にお分かり戴けることでしょう。

以前のコラムで

「 サッカーチームが “ スポーツしたい人 ” を求める人物像とするようなもの  」

とご案内させて戴きましたが、より良い人材採用のためには更にもう一歩掘り下げていくことがポイント。この点については、こちら を参照頂ければ幸いです。

 
『 求める人物像 』 は、自社や自組織の中にこそあるもの……です。

『 求める人物像 』 は、自社の生立ちや発展の歴史、お客様に選ばれている理由、将来構想や戦略、磨きたい社風や企業文化などの、自分たちの “ これまで ” と “ これから ”  に深く向き合うところからこそ見出されます。

そういう意味では、自社を知り、自組織を知り尽くしている方こそが、高い面接力を持っている……とも言えるでしょう。

自分たちがこうありたいという姿は、どんな仲間がいればこそなのか……。

自分たちがなりたい未来は、どんな同志が共に歩んでこそ実現されるのか……。

質問や見極めのスキルもとても大切ですが、面接力を高めるためには、自社や自組織を深く知り尽くす……ということが最も大切なのかもしれません。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》

←「面接力UPのコツ3取材・観察」前章へ

2014-12-20

面接力UPのコツ4 評価・判断(ジャッジ)⑥

活性化する組織、発展する企業創りの入り口、募集採用活動。

人材採用を担う皆様をはじめ、人と組織のわくわくする未来を担う皆様を応援する 「 採用力 」 を高めるためのヒント集。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

その4つめのポイント 評価・判断 ( ジャッジ )

前回 ご紹介したように、評価・判断の場面では、的確な 「 規準と基準 」 がとても大切な役割を果たします。

評価・判断の場面で使うモノサシを間違えてしまうと、自分たちにとって価値あるものが見極められなくなる……。

では、人材採用や面接選考での的確なモノサシ…… 「 規準と基準 」 とは、いったいどこにある何なのでしょう?

 
それは、先にご案内した 「 目的と目標 」 「 評価・判断者の姿勢や視界 」 とも密接に繋がっているものです。

それぞれの頁でご案内させて戴いた

自分たちは、なぜ、なんのために、どんなことを目指して採用活動を始めたのか

自分たちはどうありたいのか、どうなりたいのか

自分たちがこうありたい姿とは、どんな仲間がいればこそなのか

自分たちがなりたい未来は、どんな仲間や同志が共に歩むことで実現するのか

……といった視点。

こういった視点を突き詰めることは、つまり、自分たちにとって必要な人材の要件を突き詰めていくことに繋がっています……。

 
ここで、前章をお読みの方は既にお気づきでしょうか。

『 自分たちにとって必要な人材の要件 』

これは、これまで繰返しご案内してきた 『 求める人物像 』 そのもののことです。

前章からお読み頂いた皆様には重ねてご案内ですが、面接選考の評価・判断の場面で 「 規準と基準 」 になるもの……それは 『 求める人物像 』 に他ならなかった……というわけです。

自社や自組織を時間的・空間的な広がりの中で見つめ直し、一例としてご紹介した

経験・能力の領域 ‐ 知識、スキル、経験・専門性

人物マインドの領域 ‐ 姿勢・態度、志向・価値観、地頭やエネルギー

物理的条件の領域 ‐ 年齢、性別、学歴、属性、通勤や処遇との適合

で、それぞれ抽出された要素。

それらを掘り下げ、優先順位を決め、じっくりと設定した

MUST要件

WANT要件

という具体的に言語化された人材要件。

面接力を高めるためには、自分たちにとって必要な人材の要件を考えつくし、こうした形で見出しておくことが不可欠です。

採用選考、面接選考の評価・判断 ( ジャッジ ) は、自ら考えつくし、自ら見出した 『 求める人物像 』 を 「 規準と基準 」 として成されるもの。

それは、どこかに探しにいって見つけてきた適性検査が決めたものでもなければ、勘や経験、印象や好みだけによるものでもありません。

評価・判断における的確な 「 規準と基準 」 は自分たちの中にこそあるもので、事前にじっくりと考え、抽出し、整理し、見出したものなのです。

人材採用、募集採用活動を成功させようとするなら、ここはとても重要なところです。

 
ある企業様の事例でご説明致しましょう。

分かり易く、A社とB社、事例掲出をご了解頂いたふたつの企業様をご紹介します。

A社は、伝統と格式を重んじる老舗企業。

扱う商品やサービスが伝統と格式に基づくものということもあり、お伺いすると、礼儀、マナー、言葉遣い……社員ひとり一人に 「 作法 」 と呼ぶべきものまで感じます。

A社がお客様に選ばれる理由は、この伝統や格式、作法とまで呼べる仕事やそれに裏打ちされた商品への揺るぎない信頼や安心感。

お伺いする度に私まで身が引き締まり、背筋を伸ばしたくなる社風です。

 
対してB社は、数年前に創業した若い会社です。

若者向けの新しいサービスや商品を提供しているということもあり、大切にしているのは 『 面白さ 』 や 『 楽しさ 』 です。

面白いサービスや楽しい商品は、自分たち自身が面白い仕事をし、楽しんでいなければ……という考え方の基、社内には 「 面白い? 」 「 楽しんでる? 」 という会話があちこちで飛び交います。

 
このふたつの企業の面接選考を見ていくと、まさに 『 求める人物像 』 の本質が見えてきます。

A社に採用される人材もB社に採用される人材も皆さん 「 優秀で良い人材 」 です。

けれど、ここが大切なのですが、

A社に採用される人材の多くは、B社では採用されず

B社に採用される人材の多くは、A社では採用されない

のです。

繰り返しますが、どちらも 「 優秀で良い人材 」 なのにです。

なぜ、こういうことになるのか……。

それこそが評価・判断における 「 判断規準と評価基準 」 …… 『 求める人物像 』 の本質を教えてくれるところなのですが、その詳細は……またまた長くなりましたので、次回に譲ることに致しましょう。

←「面接力UPのコツ取材・観察」前章へ・続きへ「面接力UPのコツ評価・判断P3」→

2014-12-15

面接力UPのコツ4 評価・判断(ジャッジ)⑤

組織活性、発展する組織創りの入り口……人材採用。

人事や募集採用活動を担う皆様をはじめ、人と組織のわくわくする未来を担う皆様を応援する 「 採用力 」 を高めるためのヒント集。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読戴きありがとうございます。

 
ご案内している 面接力を高める5つのコツ 。

その4つめのポイント 評価・判断 ( ジャッジ ) 。

ここまでご案内のように、目的と目標 を再確認し、判定の正誤や見極めへの気負いを超えた 組織創りの当事者としての姿勢 を整えたら、いよいよ具体的な評価・判断 ( ジャッジ ) の場です。

ここで大切になるのが、冒頭ご案内した図 で三角形に並ぶ 「 規準と基準 」 「 情報と材料 」 「 プロセスとロジック 」 の3つの要素。

judgment_02

この3つの要素は、面接選考に限らず、大小様々な評価・判断の場で意志決定を左右するものでもあります。

順にご案内していきましょう。

 
「 規準と基準 」 とは、どんな観点を選考規準とし、評価する基準値をどこにおくのか……という、いわば評価・判断のモノサシです。

「 規準 」 と 「 基準 」 の違いについてはご質問の多いところですが、どういった観点で評価・判断するのか……いわばモノサシの種類が 「 規準 」 、その観点がどんな状態であることがどんな評価になるのか……いわばモノサシの目盛や目安とする値が 「 基準 」 です。

先日のセミナーでは、配布させて戴いたレジメ ( 書類 ) を会場の皆様に見えるように掲げ、

「 例えばですが、これが良いものなのかどうかを判断する観点は、“ 枚数 ” なのか “ 重さ ” なのか、あるいは “ 紙の質 ” なのか “ 印刷の美しさ ” なのか……を決めるのが “ 規準 ” 」

「 そして、例えばですが、“ 枚数 ” を規準とした場合、それを2枚単位で分け、4枚以下は不合格、6枚以上は合格、8枚以上なら特別に優秀なので処遇を上げてでも合格……と評価・判断するこの値が “ 基準 ” です 」

とご説明させて頂き、

「 ん、このレジメは12枚ありますから、とびきり優秀だと評価・判断できますね!!  」

「 皆様は、今、とても価値のあるレジメをお持ちです! おめでとうございます!!  」

と繋げて会場全体が笑いに包まれたことがありました。

 
この話はその後、ではこういったレジメのより良い評価基準、判断基準とは? を題材の一例として更に進みます。

セミナーなどで配布されるレジメの評価・判断……。

皆様は、何を基に考えるでしょう。

「 枚数 」 なのか、「 重さ 」 なのか。

あるいは、縦横の 「 長さ 」 なのか、それとも 「 紙の質 」 や 「 印刷の美しさ 」 なのか……。

そう繋げると、会場の皆様は想い想いに首を横に振ったり、怪訝な表情をされたりします。

ここでご案内したいのは、その評価・判断のために使うモノサシを間違えてしまうと、自分たちにとって価値あるものが見極められなくなるという感覚です。

人材採用や面接選考においても、同じ状況でお困りのケースは意外に多いのです。

 
もちろん、こういったレジメの判断規準・評価基準は、枚数でも紙の質でもありません。

それは、紛れもなく内容であり、書かれている内容が来場頂いた方々のお役に立てるものかどうか……です。

評価・判断の場面では、使うモノサシを間違えてしまうと、自分たちにとって価値あるものが見極められなくなる。

より良い評価・判断には、的確な種類のモノサシと、目安となる値が不可欠……。

この感覚は、人材採用活動や面接選考においても、とても大切な感覚です。

ご案内の例で言えば、それは 「 枚数 」 でも 「 重さ 」 でも 「 紙の質や印刷の美しさ 」 でもなく、「 セミナーにお越し頂いた皆様の役に立つものかどうか 」 です。

募集採用活動、面接選考での評価・判断においても、これにあたるものを見出しておくことが、明哲な評価・判断に繋がるというわけです。
 
 
それでは、人材採用や面接選考では、何を規準におき、どんな基準で考えれば良いのでしょう。

その詳細は……少し長くなりましたので、次回に譲ることに致しましょう。

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