アクトビジョン 人と組織の未来のために

11月, 2012年

2012-11-26

大変化の時代が求める『自走進化型人材』①

人材育成や組織マネジメントを担う皆様をはじめ、人と組織をわくわく元気にしたい。
そんな熱い想いの皆様を、心から応援する 「 人材育成 」 のヒント集。

アクトナビの藤井です。
毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
前章のご案内 を踏まえた上で、同じ環境、同じ機会の中で、より高みへと成長する+αの力が 『 自走力 』 です。

『 自ら成長を加速する力 』 と言っても良いでしょう。

セミナーや研修の場では、私はこれを 『 自走進化型人材 』 『 自走進化型組織 』 という表現で発信し 『 操縦進化型 』 のそれと対比させご案内しています。

最終章では、大きな時代の変化の中、この 『 自走進化型 』 がキーワードになってきた……ことに触れておきましょう。

◊ ◊ ◊

振り返ってみると、1980年代迄の高成長時代は、育成の 「 主役 」 が企業や上司でも、ある程度上手くいく場面が多かったように感じます。

マーケットが拡大を続ける中、市場が求める価値提供の構造も今よりずっとシンプル。

新人は、とにかく組織の一員として 『 定型業務 』 を覚え、それをこなすことができれば、ある程度の価値提供に繋がり一人前として認められていました。

しかし、時代は大きく変化しています。

多くの分野で拡大から縮小へギアを切り替えた日本の国内市場の中、経済環境はより厳しさを増し、競合環境は激しくなる一方。

業界によって過去の経験からの発想では対応しきれない局面が次々と現れ、『 定型業務 』 だけで提供できる価値は、どんどん目減りし縮小しているのが現状です。

多くの企業でも、仕事内容やノウハウ、そして商品構成まで……より高度に、より多様に、より複雑化している……のが実情でしょう。

 
こういった時代は単なる 『 定型業務をこなす力 』 を越えた、

『 変化に対応すべく、自ら考え、自ら新しいやり方や創意工夫を生み出す力 』

が、一人前の証に代わってきます。

これまで自社が 『 お客様に選ばれていた理由 』 は、急速にあたりまえになり、競合他社は次々に更に良いもの、より魅力的なものを生み出し提供しています。

対面のお客様が 『 満足する価値提供のレベル 』 は少しずつ高くなり、同じ 『 価値提供 』 を繰り返すだけでは、やがてお客様から “ 卒業 ” されてしまう時代。

激しい環境の変化の中、市場の要望が高度化し、多様化し、複雑化しているのですから、

『 これまでのやり方 ≒ 定型 』 だけでなく、
『 変化に対応するやり方 ≒ 非定型 』 までをこなせることが一人前……

という時代になってきたのです。

 
進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンは、著書 『 種の起源 』 の中でこう記しています。

『 生き残り進化してきた種は、最も賢かった種でも、最も強かった種でもない。
    唯一生き残り進化してきたのは、変化に対応してきた種だけである…… 』

百年に一度とも、千年に一度ともいわれる大きな時代の変化。

その変化の中で成果を生み出し、活躍していく人材になるためには、

『 変化に対応すべく、自ら考え、自ら新しいやり方や創意工夫を生み出せる 』

方向こそが、成長の証……。

時代の流れは、そんなメッセージを強力に発信しているかのようです。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》

←「変化の時代-人が育つ組織とは」前章へ

2012-11-20

失敗に寛容で、失敗を明日に活かす組織

ご紹介している 「 人が育つ組織 」 と 「 人が育ちにくい組織 」 。

人材育成の仕組みや仕掛けが 「 活かされる組織 」 と 「 活かされない組織 」 。

最後にご紹介したいのは、「 挑戦と失敗 」 というキーワードです。

 
「 人が成長する組織 」 に共通しているのは、積極的に挑戦できる組織風土

少し尖った言葉にするなら、何もせず失敗しない人よりも、挑戦し失敗する人が評価されるような組織です。

新たな領域に積極的に挑戦する人材が溢れる組織。

失敗から新たな学びや教訓を得て、一回り成長し次の挑戦に向かえる組織。

果敢な挑戦には寄って集ってサポートし、例え失敗しても明日へ活かしていく組織。

新人社員を大器たる人材へ成長させる組織は、挑戦する人を応援し、失敗してもエネルギーが失われない点が共通している特徴です。

◊ ◊ ◊

一方、こういった組織と対極にあるのが、挑戦することより失敗しないことの方が重要で、挑戦する人より失敗しない人が評価されるような組織です。

失敗を明日に活かすのではなく、失敗を寄って集ってつつき合う組織。

一度の失敗で果てしなく次のチャンスから遠ざけてしまう組織。

挑戦したことより失敗がクローズアップされ、未来の大器を永遠の敗者にしてしまう組織。

過去の成功体験が通じなくなるほど変化の激しい昨今、新しいことへの挑戦なくして成長や発展は無論のこと、業界によっては組織の永続さえ危うくなってしまう時代です。

No challenge, No sucess.

変化への対応のためには、新たな挑戦が必要不可欠。

積極的に挑戦する人材、新たな課題に果敢に挑戦する人を育てる組織は、時代を乗り越えるマスターキーを育む組織だとも言えるでしょう。

そういった人材を求め、挑戦することを推奨しながら、一方では失敗を許さない風土では、アクセルを踏みながら、同時に強いブレーキを掛けているようなもの。

積極的に挑戦する人材を求めるなら、 「 挑戦を推奨 」 することよりも、「 失敗に寛容 」 な風土創りの方が、実は何倍も重要です。

←「内発的動機づけ・外発的動機づけ」前章へ・次章へ「自走進化型人材へ」→

2012-11-15

ワオ!のある組織

ご案内している 「 人が育つ組織 」 と 「 人が育ちにくい組織 」 。

人材育成の仕組みや仕掛けが 「 活かされる組織 」 と 「 活かされない組織 」 。

4つめにご紹介するのは、「 ワオ! 」 というキーワードです。

 
いきなりの 「 ワオ! 」 に、お読み頂いている皆様も 「 ワオ! 」 かもしれませんが、

良い意味での遊び 」 「 嬉しい! 」 「 楽しい! 」 「 面白い! 」

等を 「 働く場 」 や 「 ワークスタイル 」 に活用することが、時代の変化の中、人を育てる組織の特徴として急速に浮かび上がってきました。

たくさんの企業様にお伺いしていて感じるのが、最近、特に成長・発展している組織ほど、遊びの要素や面白さ、嬉しさや楽しさ……を、固定観念に縛られず、懐深く取り入れているという共通点です。

そういった企業様にお伺いすると、思わず 「 ワオ! 」 と感嘆してしまうことが度々。

「 ワオ! 」 のある企業様ほど人材も成長している……ことに気づかされます。

◊ ◊ ◊

例えばここ数年で企業規模が30倍以上に成長している、ある企業様との打ち合わせ。

案内された会議室の一角に、壁一面のホワイトボード、目にも鮮やかなクッションマットがタイル状に敷き詰められた床には、色とりどりのバランスボールやレゴブロック……というスペースがあり、私は思わず 「 ワオ! 」 と感嘆してしまいました。

皆バランスボールの上でゆらゆら。時折レゴブロックにも手を伸ばしながら、けれど同社の幹部会議の一幕だといいます。

「 肩肘張って、堅苦しい会議をしても良いアイデアは出てきませんから…… 」

と笑いながら社長様。

広いオフィスでは、移動用のセグウェイも活躍していました。

 
別の企業様では、「 青空会議 」 に参加させて戴いた折、思わず 「 ワオ! 」 が飛び出したことがあります。

空青く澄み渡る小春日和。

案内されたのはその企業様からほど近い、とても見晴らしの良い公園の芝生の上です。

そこは、まるでピクニックかお花見?と見まがうシチュエーション。

流石に昼からアルコール類はありませんが、芝生の上でお弁当やオードブルをつつきながらの会議です。

私だけがスーツ姿で浮いてしまい閉口しましたが、そこは本当に気持ちの良い空間。

青空の下、様々なアイデアが飛び出して、とても充実した会議になりました。

◊ ◊ ◊

こういった場面。

昔ながらの普通の組織では、就業中に不謹慎な……ということになるかもしれません。

けれど、大変化の時代、遊びや楽しさや面白さが発揮させる創造性……という人の持つ特性は科学的にも実証され、ここを理解して活用する組織が活性化しているのも事実です。

会議室にそれぞれ異なるテーマを設け、環境を変えることで発想を促すオフィスデザイン。

これまで常識とされてきた堅苦しい制約を取り払い、新しい発想で生まれた就業スタイル。

有名なGoogleの20%ルール、3Mの15%ルールなども、今でこそたくさんの組織が参考にしていますが、初めての出会いはやはり 「 ワオ! 」 と感じた一例のひとつでしょう。

私がお伺いしてきた企業様でも、例えば、

・就業中15分~20分程度の仮眠ができるスペースを活用している組織

・オフィスの中に畳敷きの和室や茶室を設け活用している組織

・働く人の志向や個性に合わせ、自由にオフィスのデコレーションを楽しんでいる組織

等、ワオ!のある「 場や空間を活用 」 している企業様、

・ダイバーシティやワークライフバランスのニーズに応え幅広い働き方を活用する組織
 ( 通常の勤務形態とは別に、社員でも短時間の勤務形態、ほぼ在宅の勤務形態があるなど )

・異業種交流会、社外勉強会などの社外ネットワーク拡大に費用支援する組織

等、ワオ!のある 「 制度や仕組みを活用 」 している企業様をはじめ、たくさんのワオ!に出会います。

 
これまでの堅苦しい固定観念に捕らわれない、程よい遊びや余裕のある場や仕組み。

嬉しい、楽しい、面白い……というエモーションが引き出す、人間の限りない可能性。

大きく変化する時代の中で、ワオ!と感じるほどの場やワークスタイルの広がりや工夫が、これからの人材育成の潮流のひとつになっています。

《 コラム一覧はこちら 》《 コラムアーカイブスはこちら 》

←「内発的動機づけ・外発的動機づけ」前章へ

ページ上部へ戻る