アクトビジョン 人と組織の未来のために

10月, 2012年

2012-10-25

人が育つ組織創り-風通しの良い組織

ご紹介している 「 人が育つ組織 」「 人が育ちにくい組織 」

人材育成のための仕組みや仕掛けが 「 活かされる組織 」「 活かされない組織 」

最初にご紹介するのは、 組織の風通し 」 というキーワードです。

 
「 人が育つ組織 」 に共通しているのは、同僚間、同期間、同じ職場内はもちろんのこと、上司や経営層、他部署など 「 タテ・ヨコ・ナナメ 」 のコミュニケーションがとても活発で、個々のエネルギーが真っ直ぐ組織の成長・発展に向かっているという特徴です。

揺るぎない相互理解と相互信頼。

素直に本音を語り合え、時には健全な形で感情もぶつけ合える組織。

一人一人の意見が伸び伸び発信され、互いにしっかり受け止めあっているので、協力・結束の力が強く、成果や価値創造へ個々のエネルギーが損失なく相乗している。

変化の時代の中、現場がキャッチする微妙な変動やそれぞれの部署が持つ情報との統合は、時に大きなヒントになることが多いもの。

組織の風通しは、そういったものをしっかり糧にするわけです。

「 タテ・ヨコ・ナナメ 」 に情報やノウハウが血液のように駆け巡る組織。

組織発展のアイデアがあれば、どの部署のどんな立場の人とも素で語り合える組織。

こういった組織は、様々な仕掛けの歯車も真っ直ぐ噛み合い、取り入れる仕組みも劇的な力を発揮しています。

風通しが良く、「 タテ・ヨコ・ナナメ 」 のコミュニケーションが活発な組織は、人が育つ組織でもあったのです。

◊ ◊ ◊

一方 「 人が育ちにくい組織 」 に共通しているのは、風通しの悪さです。

風通しの悪い組織は、個々の意見やアイデアを狭いところに閉じ込め、個々のエネルギーの行き場を迷走させます。

本来 「 タテ・ヨコ・ナナメ 」 が協力・結束して相乗効果を生み出すべき案件も、部署ごとの壁や互いの縄張り意識に阻まれ、けん制しあって行き詰まってしまう。

組織発展の大きなヒントになるはずの現場の感覚はましてや、感じる違和感も口にし難く、個々のエネルギーが成果や価値創造に届く前に大きく減衰している。

時に、感情まで閉じ込めて、ひとり一人が漠然とした不安感やストレスを感じながら仕事をしているのも共通する特徴です。

完全武装しなければ本音を口にできない組織。

いつもどこかで誰かが疎外感を感じている組織。

風通しの悪さは、本来、組織の成長や発展への大きなエネルギーとなるはずの要素まで狭いところに閉じ込めてしまいます。

こういった組織では、育つはずの新人社員も自分の中に閉じこもりがち。

様々な仕掛けの歯車も上手く噛みあわず、せっかく取り入れた仕組みも空回り。

風通しの悪い組織は、人が育ちにくい組織でもあったのです。

◊ ◊ ◊

ここでお伝えしたいのは、これまでご紹介してきた仕組みや仕掛けに目を向けるのならば、組織の風通しにも目を凝らしてみることの重要性です。

人材育成に本気で向かうなら、組織の状態によって風通しを良くするために窓を開け放ち、時には壁を取り払う必要があるかもしれません。

自社や自組織の「 タテ・ヨコ・ナナメ 」 のコミュニケーションを活発にする。

一見、人材育成とは関係がなさそうですが、人が育たない根本的な要因は組織の風通し……というケースは意外に多いものです。

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2012-10-19

変化する時代の人が育つ組織創り

共に歩むかけがえのない仲間と、大切な組織をもっともっと成長・発展させたい。
そんな熱い想いの皆様を、更に熱い想いで応援する人材育成のヒント集。

アクトナビの藤井です。毎々ご愛読頂きありがとうございます。

 
これまでご案内してきた、人材育成のための様々な取組み。

ここで補足しなければならないのが、これらは形だけを取り入れても、組織によって効果に差が出るケースがある……という側面です。

たくさんの企業の人材育成に携わる中、他の組織ではとても上手くいく仕組みや仕掛けも、それぞれの組織特性により効力が少しずつ変る……ところに組織活性の奥深さがあります。

それぞれの組織の特性とは、日々の組織習慣決定事項の決まり方人事制度や評価基準組織風土や企業文化、そして組織を束ねる方の考え方や価値観などが大きく関わるところ。

コラムの冒頭では、現場の育成視点を中心に……とお伝えしましたが、この項では少しだけ組織風土や企業文化の領域にも踏み込み、これらの仕組みや仕掛けが 「 活かされる組織 」 と 「 活かされない組織 」 がある……という点について触れておくことに致しましょう。

工夫や仕組みが「 最大限活かされる組織 」と「 少ししか活かされない組織 」……。

数多くの事例からは、それぞれの組織に共通する幾つものキーワードが浮かび上がります。

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ここでは、変化の大きな時代、その中からどうしても外せない

① 「 風通しの良い組織 」 と 「 風通しの悪い組織 」

② 「 多様性を糧にする組織 」 と 「 多様性を疎んじる組織 」

③ 「 目的や未来を語り合う組織 」 と 「 現在だけの組織 」

④ 「 ワオ!のある組織 」 と 「 遊びや面白さのない組織 」

⑤ 「 失敗を明日に活かす組織 」 と 「 失敗を許さない組織 」

の5つを取り上げ、5回に分けて掘り下げておきましょう。

これらは、少し見方を変えると 「 人が育つ組織 」 と 「 人が育ちにくい組織 」 にも繋がっています。

いっそうの本気で人材育成に向かうなら、これまでご紹介の様々な仕組みや仕掛けと共に、組織の状態に目を凝らすことが欠かせない時代。

まず次回は、 「 タテ・ヨコ・ナナメ 」 のコミュニケーション …… 組織の風通しについて掘り下げていきましょう。

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2012-10-15

内発的動機づけ・外発的動機づけ②

ご案内している人材育成のコツ。

前回ご紹介の「 内発的動機づけ 」「 外発的動機づけ 」

意識するしないにかかわらず、各企業や組織では内発的動機づけ外発的動機づけを活用し様々な施策が実施されています。

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経営理念や企業思想の浸透、ミッション・ビジョン・バリューの浸透、経営7階層の連鎖、Must-Will-Can研修やDNA浸透研修などの各種研修、クレドカードや社員手帳、定期面談、あえて業績を一切話題にしない業務改善会議、お客様満足会議、各種プロジェクト……。

これらは、どちらかといえば内発的動機づけを活用した施策です。

対して、インセンティブも用意した販売キャンペーン、同様の種々コンテスト、強化月間、目標必達週間……。もう一方では、ノルマを課す、減給や解雇をちらつかせる。

こちらは、どちらかといえば外発的動機づけを活用した施策と言えるでしょう。

内発的動機づけと外発的動機づけは、企業で実際にビジネス活用しようとすると、それぞれにメリットデメリットが現れてきます。

それぞれの特性をしっかり踏まえた上で活用することが望ましい―というわけで、改めて、メリット・デメリットも整理しておきましょう。

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ここで残念に感じるのは、インセンティブやノルマなど外発的動機づけばかりが多用され、内発的動機づけを積極的・継続的に活用していないケースです。

インセンティブやノルマなど外発的動機づけは即効性があり強力ですが、あまりに多用すると副作用も強い施策です。

当初は刺激になっていたインセンティブは徐々にあたりまえになり、さらに刺激を与えるにはより多くの刺激、多くのコストが必要になったりもします。

組織の状態が受動的他責的依存的になる傾向もあり、継続的な活用に注意が必要である点は、充分押さえておきたいところです。

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一方、内発的動機づけを全社的に活用している組織は、持続的で主体性に基づいた組織活性が育まれています。

ひとり一人が自ら湧き上がるエネルギーに突き動かされていて、創意工夫がなされ、没頭し、集中し、それぞれの仕事も短期的な成果だけでなくその真価の発揮に繋がっています。

というわけで、組織として健全に持続的な成長を目指すなら、実施する施策の主従関係は、あくまでも内発的動機づけに基づくものが主になるはずです。

内発的動機づけに基づく施策を継続することこそが、組織としての基礎体力を養い、健全な発展を支えます。

外発的動機づけによる刺激策は、あくまでも内発的動機づけによる継続施策のサポート役

その副作用に注意しながら、ここ一番という場面だけ要所要所で活用する―というバランスがとても大切です。

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